【大紀元日本9月9日】全世界で見られる異常気象と度重なる自然災害に伴い、多くの科学者は地球の行く末を案じている。豪研究者の発表によると、地球は大規模な大量絶滅の危機に直面しており、この災難の後にはどのような生物が地球に残るのか、誰も予想がつかないという。
豪マッコーリー大学(Macquarie University)の古生物学者ジョン・アロイ(John Alroy)博士は、世界各地から集められた10万にも上る化石のデータベースを利用し、2億5千万年前に起きた生物大量絶滅時期の主な海洋生物群を調査、生物が辿った運命を追った。その結果、これまで生物の多様化には法則があると思われていたが、実際は時期によって大きく異なり、今回の大量絶滅後の生物の発展は、予想できないという。
アロイ博士によると、現在の絶滅の原因は、様々な人類の活動と気象変化によるもの。今回の絶滅は、6500年前に起きた恐竜大絶滅の時以上に、大規模なものになると同博士は警告している。
同博士は、過去5億年で3回、同規模の大量絶滅があったと指摘。しかし、過去の絶滅を生き抜いた生物が、今回の絶滅後の新たな環境に適応できるという保証はないという。
博士はまた、現在進行中の大量絶滅の原因として、異なる地域から移入した別種の生物や各種肥料・殺虫剤の濫用、環境汚染および乱伐採などの人為的なもの、更に地球温暖化や急激な人口増加などを挙げている。
同研究は、今月初めの米誌サイエンスに掲載された。
(翻訳編集・豊山)
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