進化論―ひとつの誤った信仰(4)

(続き)

2. 品種の変化と、新たな種の発生とは異なる

ダーウィンは、ある種におきた内部変化をあらゆる生物種の進化に拡大しました。喩えて言えば、犬の場合、多くの品種を育種できるので、猿も人間に進化できるということになります。この推論そのものに大きな問題があるのです。多くの実践の結果がダーウィンのこの推測を否定しています。育種専門家がみているように、種の変化範囲は非常に限定されており、育種された品種は、繁殖能力がなかったり、元の品種に戻ったりするのです。

進化の速度について、現代進化論の理論も事実と矛盾しています。縦断的、全体的にみれば、生物は、遺伝子突然変異の発生速度が遅ければ遅いほど、 変異個体の自然生存率が低ければ低いほど、進化の速度は遅くなるはずです。しかし、進化論領域では、次のことが公認されています。

「歴史上、地質を縦断的にみれば、新たな種の出現速度は速くなり続けており、加速的進化トレンドが現れている」また「進化時間表」は、多くの反面事例を隠しましたが、化石が周期性の異変歴史を証明しています。

「生物進化時間表」は、限られた化石の資料を用いて、進化理論を証明するために編成されたものであり、多くの誤りがあります。例えば、鳥類の出現時間は、偽造の始祖鳥に基づいて推測されました。後になると、多くの化石が出土するにつれて、進化論と相異なる大量の事例が現れ続けています。しかしこれらの発見は、進化論に照らして理解されないため、抑えられてしまったのです。

古生物学のあらゆる発見を時間順に並べて見れば、得られた結果は十分に進化論を否定できます。考古学者クレモ及びトンプソンの著作『人類の隠された起源』の中で、500以上の進化理論に相背する確実な事例が挙げられています。全ては何万、何十万、何百万、何千万、更に何億万年以前の人類の文明遺跡です。

考古学者ドルエトが、フランスのある石灰岩石層の中から、幾つかの異なった形の金属パイプを発見しました。その岩石層の年齢は6500万年でした。またアメリカのテキサス州のある岩石層の中からは、恐竜の足跡の化石の傍に12個の人間の足跡が発見されました。同じ岩石層の中に人間の手指の化石と一つの鉄鎚(大形の金づち)も発見されました。鉄鎚のハンドルは既に炭化しており、96.6%の鉄,0.74%の硫酸, 2.6%の塩素が含まれています。これは現代にいたるまで未だに造ることの出来ない合金の一種です。

もっと遡ると、28億年前の精巧な金属玉や、今よりも進んだ構造の20億年前の大型原子炉もそうです。大型原子炉は多くの学者によって、宇宙人の遺跡だと推定されましたが、2万年前の古代神殿は間違いなく地球人の建築物でしょう。にもかかわらず、神殿に反映された天文学知識や冶金技術は、現代人のレベルを超えています。

一方、発見された25万年前の鉄製武器が良く発展していなかった文明の様相を示しました。98年度のアメリカの雑誌『Science』が公表した一連の考古学上の発見物の中に、一万五千年前と二万三千年前の人間の姿、三万年前の象牙に彫刻された馬、九万年前の内曲がりの鉄槍が載っています。

周知のように、我々人類の文明は五千年しか経っていないのです。悠久の歴史を刻むこれらの古跡は、異なった時期の文明を代表しているのではないでしょうか?
このような例はまだ数え切れないほどあり、この事実が我々にあることを知らせています。
「人類の文明も、ある規則『誕生、発展、壊滅』に従っているのではないだろうか」

進化論の枠を飛び出して見れば、化石は実際に進化理論の反証になることが分かります。化石は通常の条件下で形成されることはなく、強大な圧力の下で徐々に出来上がるものです。このような特殊な条件は、大異変でしか提供されません。つまり、化石は災難の目撃者であり、地層中の化石は人々にこのメッセージを伝えているのです。「種の発展は短時間に広大な地域に突然現れ、発展と繁栄を経て、大壊滅に至る。残った種と、新しい種が再び発展、繁栄、壊滅…を繰り返すという循環である」

(つづく) 

曹凱