空飛ぶ92歳 女性パイロット

【大紀元日本7月27日】第二次世界大戦中、英国空軍航空輸送隊の一員だったジョイ・ロフトハウス(Joy Lofthouse)さん。92歳になる元イギリス空軍の女性パイロットが、ヨーロッパ戦勝70周年の今年、当時のイギリス軍戦闘機「スピットファイア(Spitfire)」に乗り込み、再び空に飛び出した。

ジョイさんは第二次世界大戦中、18種類もの戦闘機を操縦したベテランのパイロット。中でもスピットファイアは、彼女にとってとても印象深い戦闘機で、BBCのインタビューに次のように語った。「スピットファイアは当時、イギリスの軍事力の象徴のような存在でした。機能も優れていて、とても気に入っていたのよ」

スピットファイアは第二次世界大戦中のイギリスにおける、最も代表的な戦闘機。ドイツ空軍のBf109戦闘機と肩を並べる、ヨーロッパ作戦区域の先進的機種の一つだった。

第二次世界大戦中、イギリス空軍では、搭乗機種に慣れるための時間が離陸前の30分しか与えられていなかった。そのため、6人に1人の割合で死傷者が出ていたといわれる。大戦中のこのような過酷な状況下でスピットファイアを操縦した女性パイロットは164人で、そのうちの1人がジョイさんだった。

70年振りとなるスピットファイアでの飛行を終えたジョイさんは、コックピットから次のような感想を述べた。「素敵!完璧だわ。感覚を言葉で表現するのは難しいけれど、若返ったような気分よ」感無量で語るジョイさんは、「戦闘機乗りの元気なお婆ちゃん」といった雰囲気で、とても92歳には見えない。戦闘機パイロットとしてはギネス級の超高齢者だが、幾つになってもチャレンジ精神を忘れない勇気と強さで「生きる伝説」を体現している。

(翻訳編集・文子)