女性自衛官の配置制限を完全撤廃 防衛省が決定

2025/07/18 更新: 2025/07/18

防衛省は7月18日、陸上自衛隊の「特殊武器(化学)防護隊」や化学防護隊を含む全ての部隊において、女性自衛官の配置制限を全面的に撤廃したと発表した。これにより、女性自衛官もこれまで従事できなかった有毒な化学物質や放射能に汚染された現場での偵察や除染活動などに参加できるようになる。

これまで陸上自衛隊の一部の部隊では、「母性の保護」の観点から女性自衛官が配属されない慣例があった。特に、被災地や原発事故現場などでの除染活動は、放射線への被ばくの恐れがあり、健康への影響が懸念されていたため、男性自衛官のみが任務に就いていた。

しかし近年では、防護服や特殊装備、車両などの安全対策が進み、危険性が大きく減っている。また、放射線量の管理も厳格に行われるようになった。こうした背景から、防衛省は女性自衛官の配置に伴う不安材料が減ったと判断し、今回の決定に至ったという。

防衛省は1993年以降、女性自衛官の配置制限を段階的に見直してきた。これまでにも戦闘機パイロットや空挺隊員、潜水艦乗員など、高度な専門性や体力が求められる職域への配置が次々と認められてきた。今回の措置によって、陸・海・空自衛隊における女性自衛官の配置制限を完全に撤廃することとなった。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。
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