「のどが痛いの?じゃ、サルビアのお茶でうがいなさい」「眠れないの?じゃ、ホップと鹿の子草(かのこそう)のお茶を入れてあげましょう」という風に、ドイツの家庭では小さな症状が出たらすぐに、常備してあるハーブティーが登場します。古くから伝わる薬草の文化が現代の生活にも活きているのです。薬草の権威、M.Pahlow氏のレシピーを参考にドイツのハーブティーをご紹介しましょう。
今回はドイツのタンポポです。春になると、草地、道端、庭にも自生して黄色い花をつけるあのタンポポは繁殖力が強く、30cmもあるしっかりした直根をもっています。日本の在来種より背が高く、葉っぱも長く伸びます。お茶には、この葉っぱと根をすばやく乾燥させ、小さく切って使います。
〔適用〕
タンポポ茶は代謝を促進する作用があり、胆嚢・肝臓・腎臓・胃の疾患など多方面に効果があります。肝臓や胆嚢に障害がある人、特に胆石や腎臓結石がある人には年に2回、春と秋にタンポポ茶療法をおすすめします。胆石、腎石ができやすい人には結石を予防する効果があり、すでに小さい石がある人には結石が進んで大きくなるのを防ぐことは西洋医学でも実証されています。タンポポはまた、結合組織の血行を改善するので、タンポポ茶療法はリューマチ、痛風にもいい効果をあげています。
〔タンポポ茶療法〕
春と秋の年に2回、1回に6~8週間、毎日2カップ(大)のタンポポ茶を服用します。
〔タンポポ茶の作り方〕
1.タンポポの葉と根を乾燥させたもの小さじ2杯を水250ccに入れ沸騰させる。
2.さらに1分間沸騰させる。
3.火からおろして、10分蒸らした後、茶こしでこす。
〔タンポポに含まれる有効成分〕
ビタミン類、苦味素、サポニン、コリン、ミネラル類、微量元素
(エリカ)
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