カナダのジョーイ・ワグナーは動物収容センターで死にかけている子犬を見たとき、すぐにその子犬を必ず全力で助けようと決心しました。ジョーイは、ノバスコシア州に本拠を置く非営利の動物保護団体であるセントメアリーズベイ動物学協会(BSMAS)の責任者で動物の世話の経験があります。彼はすぐに治療のためにこの子犬をアトランティック獣医大学(Atlantic Vet College)に送りました。
後にモジョ(お守り)という名前が付けられたこの子犬は、アメリカン・スタッフォード・シャーテリアとブルテリアの雑種で、かつてはベイトドッグとして使用され、他の犬から攻撃を受けつづけるという毎日をおくる荒んだ生活を送っていました。ベイトドッグは闘犬の戦闘能力を引きだすため、一方的に攻撃されても、何も抵抗しないようなおとなしい犬が選ばれます。米国とカナダでは闘犬は禁止しています。
またモジョはダニが原因の重度の皮膚病に感染していました。それはすべての毛を失い露出した皮膚はできもので覆われていました。ジョーイは「体がもう大きなかさぶたのようだね」と言いました。
実際、モジョは医者に運び込まれたとき、非常に悪い状態でした。ひどい脱水状態で、食べることができず、救急医療を必要としていました。しかしモジョは生きることを諦めませんでした。モジョを診察したトレーシー・マシューズ医師は「モジョは非常によく回復しました。患者の意欲が大きければ、それは薬を与えられた人間のように、間違いなく回復するでしょう」と言いました。
モジョがすっかり回復し退院した後、ジョーイはモジョのいる動物保護施設へ訪れました。その時モジョの毛はまだ生えておらず、とても寒そうで、布で包まなければなりません。モジョはジョーイとの久しぶりの再開に最初は少しもじもじしてましたが、しばらくすると喜びを体いっぱいにあらわし、なめたり、キスしたり、そして目一杯手をのばし彼の顔に触れたり、最後には彼の帽子をひっくり返してしまいました。
周りにいた人たちは、このような熱い再開シーンを見たことがないと言いました。このハッピーな再会のビデオが公開されたとき、1200万ヒットを記録しました。
喜ばしいことにジョーイはモジョをひきとりにここに来たのです。彼はモジョを家に連れて帰り、家族の一員とすることにしました。
このストーリーには、モジョを避難所に連れてきた善意の人がいました。病気のベイドドッグだった子犬がモジョ(お守り)と名付けられた理由はわかりませんが、タイの物語にはその名前に力があることが伝えられているようです。
またアフリカのモジョの魔除けは、それを身につけた者を邪悪な干渉から守り、幸運をもたらすと考えられています。モジョもその力に助けられたのかもしれませんね。
(大紀元日本語ウェブ編集部)
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