中国上海にある障害者を収容するケア施設「上海公誼養護院(浦東区)」の内部映像がネットに流出し、物議を醸している。
繁栄を極める「上海」というイメージと真逆な、劣悪過ぎる居住環境。まるで「豚小屋」ともいえる日の当たらない陰湿な監獄のような小部屋に閉じ込められているのは、中国の障害者たちだ。
鉄格子の扉の向こうで、ある者は床に座り、ある者は裸でベッドに横たわっている。
実際の動画を見るとわかるのだが、「人間が住む場所」とは思えないほどの、実に劣悪過ぎる環境である。
「これは氷山の一角、上海ほどの大都市ですらこの在りざまだから、もっと貧困な街のケア施設はどうなのか、想像しただけでぞっとする」
「人権もなく、人間を尊重することを知らない国のやることは怖い」
「障害者は犯罪者ではない、明らかな虐待である」
「監獄より劣悪な環境だ」
世論の圧力のもと、同養護院のスタッフは14日、「うちには障害者が発作(精神的な)を起こしたときのための小部屋が6つあり、その環境には、確かに問題があるが、全ての部屋がそうではない」と回答、いや「言い訳」している。
昨年12月、米議会は「中国における障害者の状況」に関する調査報告書のなかで、「中国では障害者に対する扱いは国連の『障害者権利条約』に違反している。中国政府は障害者たちに相応の自主権を与えていないため、障害者の貧困化が広がっている」と指摘している。
アメリカ在住の人権法研究者である李さんは、「国際社会を欺くために、中国政府は、障害者を保護するための法律を制定し、『中国殘疾人(障害者)連合会』という障害者を援助する組織もあるが、その中身は中国共産党の指示を仰ぐだけで、障害者の人権など全く無関心な組織だ」と批判している。
(障害者を収容するケア施設「上海公誼養護院」の内部映像)
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