完璧な衣服の代名詞となるだけでなく、完璧なものを意味するようになった天女の話をご紹介しましょう。
うららかな夏の夜、郭翰(かくかん)という若者が庭でうたた寝をしていると、そよ風が芳香を運んできました。なんと芳しいと思い、若者はゆっくりと目を開けました。
そのとき、一人の天女が空から舞い降りてきました。驚きながらも好奇心から、彼は天女に、誰であるかを問いかけました。
「天の織女でございます。ちょっと旅に来ました」
天女が近づいたので、若者は極めて稀な美しさの衣服をまぢかに眺めることができました。頭のてっぺんからつま先まで繊細に身を包み、完璧で縫い目がありませんでした。ぼうぜんと釘付けになっている若者は「なぜ縫い目がないんだろう」と思わず声に出してしまいました。
「もちろん、天上の衣装は人間の針や糸で縁取られることはありません」天女は笑いながら答えました。
(神韻芸術団フェイスブックより)
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