寝不足は健康美容の敵 睡眠をしっかり取ることで得られる10のメリット(1)

十分な睡眠は、多くの健康効果をもたらします。睡眠不足は、朝の気分だけでなく、時間がたつにつれて、様々な影響を及ぼします。規則正しい質の高い睡眠は、血糖値のコントロールや運動効果の向上など、あらゆることに役立つことが研究で明らかにされています。だからこそ、体が必要とする睡眠時間を確保する必要があるのです。
 

1 体重管理

睡眠時間が6時間未満の人は太りやすいということが、いくつかの研究で明らかにされています。ある研究では、これらの被験者は、わずか30分から60分の追加睡眠で体重を減らすことができました。

休日にいつもよりたくさん食べたのに、体重が減ってしまったという経験はありませんか?それなら、休暇中に余分に睡眠をとったことで、余計に脂肪が燃焼された可能性がありますね。

睡眠不足は、血糖システムに著しいダメージを与えることが分かっています。血糖値が上がると、空腹感を感じたり、食欲を抑えられなくなることがあります。

睡眠不足は、ホルモンレベルにも影響を及ぼします。グレリン(ghrelin)およびレプチン(leptin)は、食事の満足度を調整するものです。レプチンは、「もういい、これ以上食べないで」と指示するホルモンです。そして、グレリンは、満腹になっても食べ続けさせ、いくら食べても満足できない気分にさせるホルモンです。 

睡眠不足になると、レプチンよりもグレリンが多く分泌されるようになり、食事量のコントロールが難しくなります。このバランスの崩れは、すぐにインスリンの上昇など糖尿病の症状を引き起こし、脂肪の蓄積や血糖値にも影響を及ぼします。
 

2 うつ病の予防

現在、うつ病の発症率は過去最高を記録しています。睡眠不足の人は、うつ病になるような状況になりやすいと言われています。うつ病になると、眠れなくなったり、昼間の活動に対応できなくなったりして、余計に気分が落ち込むことがあります。睡眠不足と夜きちんと休めないことによるうつ病の症状には、以下のようなものがあります。

・疲労困憊
・狂騒
・過剰反応
・不安
・イライラ
・怒りやすい

このように、うつ病と睡眠不足の直接的な関係を確認する研究は数多くあります。
 

3 脳力アップ

睡眠中に脳がどの程度修復・再生されているのか、理解すると驚かれることでしょう。睡眠中に作られる脳細胞は、記憶、学習、感情表現に関連する脳の中枢の働きに不可欠です。睡眠をとらないと、実は年齢とともに脳のこれらの領域が縮小し、ますます脳内思考が曖昧になり、感情表現がうまくできなくなることが多いのです。 (おすすめ文章:深い睡眠のための1つの秘訣。脳神経科医が教える快眠法)
 

4 痛みの緩和

また、睡眠不足の人はより強い痛みの信号を出し、その事がより多くの身体的な痛みをもたらし、線維筋痛症のつらい症状を悪化させるだけでなく、関節炎による障害も増加させることが研究で明らかにされています。
 

5 気力・活力・忍耐力の向上

十分な質の高い睡眠をとれば、すべてがより良くなるような気がします。他のすべての条件が同じであれば、隣の不眠症の人よりもかなり良い結果を出すことができるかもしれません。

良好な血行と運動中に放出されるエンドルフィンが相まって、より多くのエネルギー、つまり仕事への活力が得られ、集中力が高まり、また活動中の持久力が高まります。良質で最適な睡眠は、ほぼすべての日常活動や身体機能に良い影響を与え、また最適な睡眠を取り続けることに役立ちます。この事は好循環に入るのです。

著者略歴:ニシャ・ジャクソン(Nisha Jackson)は、米国で認知されたホルモン医学と機能性医学の専門家で、著名な講演者、モチベーショナルスピーカー、ラジオ司会者、コラムニスト、ベストセラー『Brilliant Burnout』の著者、オレゴン州のOnePeak Medical Centerの創設者です。30年にわたり、彼女の医学的アプローチは、疲労、脳霧、うつ病、不眠症、スタミナ不足などの慢性的な問題の回復に成功しています。

この記事は、OnePeak Medical Centerのブログに掲載されたものを、許可を得て「The epoch times」が転載したものです。

(翻訳・李明月)