糖質は免疫機能にとって重要か?免疫力を高めて長生きする2つの糖質(2)

(続き)

「良質な炭水化物」を正しく摂取しましょう

では、体に良いブドウ糖の供給源である「良質な炭水化物」は、どのように選べば良いのでしょうか。

1.天然のでんぷん質の食品を食べる

食事中のブドウ糖の主な供給源は、でんぷんです。
でんぷんは植物の光合成によって作られる栄養素で、私たちの体の優先的な燃料となります。植物が作り出すでんぷんは、それぞれ固有のものですが、どのでんぷんも消化されるとブドウ糖に分解されます。でんぷん1gは4キロカロリーのエネルギーになります。

そして、炭水化物なら何でもいいというわけではありません。
炭水化物を含む食品は多種多様であり、健康への影響もさまざまです。でんぷんの供給源は2つに分けられます。ひとつは、ジャガイモや落花生、カボチャ、玄米やトウモロコシなど、自然食品から摂れるでんぷんです。

もうひとつは、精製でんぷんです。精製でんぷんは、白米や白い小麦粉など、自然食品をさらに加工して、繊維や多くの栄養素を取り除いたものです。食物繊維などを含まない精製でんぷんは、すぐに分解され、血糖値を急激に上昇させます。

そのため、でんぷんは自然食品から選ぶとよいでしょう。なぜなら、これらのでんぷんには消化されにくい繊維などが多く含まれているため、あるいは有機酸の存在によって胃の空洞化が遅くなるためです。 その結果、糖の放出が比較的遅くなり、血糖値への影響が少ない一方で、糖によるエネルギー補給が可能になります。

2. 天然の砂糖を食べる

ブドウ糖のもう一つの供給源はショ糖です。ショ糖が消化されると、50%のグルコースと50%のフルクトースが生成されます。

天然のショ糖は、多くの果物、野菜、穀物に含まれています。
例えば、私たちがよく食べるバナナは、ブドウ糖:ショ糖:果糖の比率が約2:1:2であり、桃、オレンジ、リンゴ、エンドウ豆、マンゴーなどは天然のショ糖を多く含み、トマトやブルーベリーはその半分がブドウ糖で占められているのです。

多くの果物には、ショ糖やブドウ糖、果糖が含まれています。 (健康1+1 / エポックタイムズ)

ただし、果汁を飲んで果物を「食べた」ことにしないようにしましょう。これは、果物の繊維や一部の成分を取り除いてしまい、栄養価が低くなってしまうからです。また、フルーツジュースは甘くておいしいので、一度にたくさん飲んでしまい、糖分の過剰摂取になることもあります。

果物を丸ごと食べれば、噛む動作や食物繊維の摂取量が多いので、通常は果汁だけのように一度に摂り過ぎることはありません。果実全体には、天然由来の栄養素がバランスよく含まれており、そこに含まれる食物繊維や微量栄養素は、糖分の吸収を緩やかにするよう働きかけます。

また、食品由来のショ糖もあり、これは白砂糖など、私たちがよく口にする精製された砂糖のことです。ショ糖は、ほとんどの加工食品に添加されています。また、ソースやドレッシングなど、甘みを感じない食品にも砂糖は添加されています。

実は、加糖による糖分は一切必要ないのです。加糖はカロリーだけで、栄養素を提供しないので、長い目で見ると代謝にダメージを与えることになります。
人工的に精製された食品は、きび砂糖であれ、でんぷんであれ、甘くてサラサラした食感をもたらしますが、多くの場合、良い成分の一部が取り除かれています。

それらは「砂糖を食べる」という短期的な快楽を得るだけで、他の栄養素は摂取できないため、長期的には依存症などの弊害をもたらす可能性があります。
それを避けるために、糖分やエネルギーの摂取は、自然食品を選ぶといいでしょう。

(翻訳編集:井田千景)

李路明