1772年2月、スウェーデン王国出身の科学者であるエマヌエル・スウェーデンボルグは、キリスト教ウェスレー派教会の創始者であるジョン・ウェスレー宛てに、自分が「3月29日に霊界へ旅立つ」と手紙を書きました。
そして、3月29日午後5時、スウェーデンボルグはその予言通り、84歳で逝去しました。
ドイツの古典哲学の創始者であるイマヌエル・カントは、スウェーデンボルグが持つ驚異的な力に驚き、感心を示し、ラシュモア山に刻まれた4人の米国の大統領の1人であるセオドア・ルーズベルト大統領も賞賛しました。
では、これほどまでに崇拝されるスウェーデンボルグは、一体どのような人物だったのでしょうか。
霊界を探険
大学の頃からスウェーデンボルグは科学分野で頭角を現すようになり、その後、大きな成功を収めました。
しかし、56歳頃から、スウェーデンボルグは不思議な夢を見るようになったのです。例えば、馬に乗って森の中を走っている最中に、暗闇で道に迷ってしまったり、美しい花畑を見つけたのに、そこでは誰かが毒虫を駆除しているなど、彼はその夢の真意を理解することができませんでした。
1745年のある夜、スウェーデンボルグの夢に白いローブを着た男が現れました。男は、自分は神々の使者で、スウェーデンボルグに霊界の生命と交信したことや見聞きしたことを人間界に広めてほしいと言いました。
それ以来、スウェーデンボルグの魂はいつでも肉体を離れ、異世界に行くことができるようになったのです。
オランダ大使の領収書
駐スウェーデンオランダ大使が亡くなった後、ある金細工(きんざいく)職人が大使の未亡人に多額の請求を求めました。夫人は、夫が生前にすでに支払ったことを確信していましたが、領収書が見つかりません。このことを知ったスウェーデンボルグは夫人の所を訪れました。
それから8日後、夫人は夢の中で夫に領収書の場所を教えてもらい、そして、夢から覚めた後、本当に見つけたのです。
その翌日、スウェーデンボルグは夫人を尋ね、夫人が口を開く前に前日、霊界にて大使に会ったことを伝えました。
女王の秘密
スウェーデンボルグの実力は、徐々に世間に知れ渡り、スウェーデンの女王ルイーズ・ウルリカの耳にも届きました。1761年の秋、女王はスウェーデンボルグを訪ね、霊界で亡くなった弟のプロイセン王子に会ったら、彼が今どうしているかを教えてほしいと頼みました。
スウェーデンの元首相の日記によると、2週間後、スウェーデンボルグは再び女王を尋ね、その耳元で何かを伝えた後、女王は真っ青な顔をして、「このことは弟しか知らない!」と驚愕の声を上げたといいます。
日記によると、「国会議員のカール氏を含め、その場にいた全員が証人である」といいます。このことをきっかけに、スウェーデンボルグは「スウェーデンの預言者」と呼ばれるようになりました。
実は、スウェーデンボルグは占い師や霊能力者としてではなく、世間にもっと自分の著作を読んでほしかったのです。スウェーデンボルグは、霊界で見聞きしたことをすべて著作に書き留め、その中で語っていることは、すべて神が自分を通じて人類に伝えたいことだと示しました。
スウェーデンボルグは18冊の神学書を残し、天国と地獄、そして我々のイメージとは違うかもしれない異世界の物語が記されています。これらを順次皆さんに伝えていきたいと思います。
詳しくはEPOCH TVをご覧ください。
https://www.epochtimes.jp/2022/10/120938.html
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