前回は、スウェーデンボルグの天国見聞録を紹介しました。天国には時間の概念がなく、神の智慧が隅々まで行き届き、善良な天使たちは永遠の生命を有します。では、地獄はどのような光景なのでしょうか。
誰が天国へ行くのか?誰が地獄へ行くのか
人間は死後、天国と地獄の間にある霊界と呼ばれるゾーンに入ります。地獄はその下にあり、天国はその上に位置します。
霊界に入った人々は細かく区分けされ、善人は善霊となって天国と繋がり、悪人は悪霊となって地獄と繋がります。
では、どのようにその人の善悪を区別するのでしょうか?天国、あるいは地獄に行く判断基準は何でしょうか?
天使によると、その人の心がどのような感情に支配されているかが重要だといいます。神への尊敬と他人への思いやりが心を満たしていれば、その人は当然天国へと行くでしょう。その反面、私利私欲や俗世の愛にとらわれると、悪霊となり地獄に落ちるのです。
地獄の様子
地獄の入り口は、山や丘、崖の下、平野や谷の下などいたるところにあります。
地獄では戦争中の街並みのように、火災が至る所で起き、焼けこげた建物や廃墟などが一般的な光景です。悪霊たちはこの中に住みつき、絶えず喧嘩や暴力を振るいます。また、暗黒の森が郊外に広がり、悪霊たちが獣のように徘徊しています。
しかし、彼らよりも悪い存在がいます。自分を第一に考え、それがゆえに平気で他人を傷つけるものです。彼らは悪魔と呼ばれ、同じ類(たぐい)の者同士でコミュニティを形成し、互いに傷つけあうのです。
彼らの対立や衝突は非常に凄まじいもので、その音や声は地獄の外まで聞こえることもあるといいます。
地獄の音
おもしろいことに、スウェーデンボルグが語ったこの地獄のような音を裏付けるかのような話が、インターネット上で広く流布しています。
1970年、ソ連は西北部のコラ半島で、超深度掘削計画を開始しました。
1983年、掘削チームは1万2千メートルまで到達し、その時、マイクから悲惨な声が聞こえてきたのです。
プロジェクトリーダーの1人である著名な地質学者ドミトリー・アザコフ博士によると、この罪人の叫び声は1人の人間ではなく、まるで何百万人もの人々の慟哭と叫びの声だったというのです。
当時、録音された音声が流布され、科学界、宗教界に大きな波紋を呼びました。宗教界では、音声の真偽を証明するための証拠集めが進められましたが、一方、科学界では、都市伝説に過ぎないとされてきました。
しかし、2018年になって、ある修行者「道明」がネットである記事を書きました。彼は、当時、ソ連の科学者は西洋の地獄の門を掘り当て、そこは白人世界の地獄と人間の空間が関係した場所であった事を功能で見たというのです。
記事によると、暗い地下の世界には何百万もの囚人がいて、彼らは食糧や水も与えられず、狭くて暗く、そして冷たい空間に閉じ込められています。掘削チームが記録した悲惨な叫び声は、スウェーデンボルグの著書にあるように、毎分毎秒、絶望的な苦しみの中でお互いをむさぼりあう彼らの叫び声だったのです。
スウェーデンボルグは、天使も悪魔もかつては人間であり、天国に行くのも地獄に行くのも、選択肢はすでに人間に与えられていたと言いました。つまり、私たちは日ごろの行いを正し、きちんと自分を律していけば、天国へ行くことも夢ではないのではないでしょうか?
(つづく)
詳しくはEPOCH TVをご覧ください。
https://www.epochtimes.jp/2022/11/123920.html
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