日本の名コーチが伝授する、5つのポイントを避けてリバウンドしない30kg減量方法(2)

(続き)

2.「家事は運動になるので、減量につながる」

家事をしながらテレビを見たり、駅前で一駅早く降りて歩いたりすることを、運動の一種として減量に取り入れることは、中野氏によれば、基本的な活動にすぎず、減量に効果があるとは限りません。

本当に身体を変えるためには、身体に強い刺激(負荷)を与える高強度の運動が必要です。一駅歩く時間があるなら、早く帰って下半身の筋力トレーニングをする方が効果は高くなります。

仕事をしながら減量することができる、唯一の効果的な方法は階段を使うことです。階段を上る際に、片脚だけで体重を支える動作は、下半身の力を強化し、消費するカロリーはランニングとほぼ同じです。オフィスに行くときにエレベーターやエスカレーターを使っているなら、今すぐ階段を使うように変えてみてください。あなたの体は必ず変化するはずです。

3.「寝る前に食べるのは太る原因になる」

普段仕事で遅く帰宅し、夜遅く食事をすることがある方にとって、「寝る前に食べると太る」と考え、夕食を抜いて空腹で寝ることがあるかもしれません。しかし、脳は生命の危機を感知すると「食べる」という信号を出します。たとえ睡眠中であっても、脳は活性化され、浅い睡眠を引き起こします。その結果、睡眠不足になりストレスが発生し、翌日の仕事に悪影響を与えることになります。

睡眠不足によるストレスは、ホルモンや自律神経系の分泌に影響を与え、食欲を増進するホルモンの分泌を促進します。ダイエットに良いと思って夕食を抜いても、翌日暴飲暴食して後悔することになるかもしれません。

日本のトレーナーである中野氏は、寝る前にご飯茶碗一杯、具だくさんの味噌汁、または主菜のあるセットを食べても太らないと考えています。ただし、太ることを心配する人には、夜遅くまで仕事をして午後7〜8時頃に主食を食べ、帰宅後にメインディッシュやスープを食べるよう提案しています。

お味噌汁はご飯のお供にぴったりです。(freeangle / PIXTA)

4.「仰向きの腹筋運動はお腹がへこむ」

多くの人がダイエットで近道を探し、部分的に脂肪を落とそうとしています。特定の部位だけを強く鍛えることで目標を達成できると考えている人もいますが、実際にはこれも一種の誤解です。例えば、仰向けになって腹筋運動をするとお腹がへこみ、腰のトレーニングをするとウエストが細くなると思われがちですが、実際には部位ごとに行う運動は局所的な筋肉に影響を与える程度にとどまります。

運動によって、人体は徐々に全身の脂肪を分解し、血液中に放出し、運動する筋肉にエネルギーとして供給します。このエネルギーは、運動する筋肉に燃料を供給するためのものです。脂肪が溶け出して生成されたエネルギーは、筋肉運動の「エンジン」の「ガソリン」となります。もちろん、このエンジン(筋肉)が大きければ、消費するエネルギーも多くなります。

しかし、中野氏によると、人体のどの部位を動かしても、その部位の脂肪が優先的に燃焼されるわけではありません。これは人体のメカニズムによって決定されています。体の大きな筋肉(エンジン)に運動を取り入れることで、ますます多くのエネルギー(ガソリン)を使用できるようになり、これが最も効率的な脂肪燃焼方法です。

人体の70%の筋肉は下半身に集中しているため、どの部位を痩せさせたい場合でも、下半身の運動をすることが重要です。スクワット運動は脂肪を効率的に燃焼する方法の一つです。

スクワットは、脂肪を素早く燃焼させるのに効果的な方法です。(koumaru / PIXTA)

5. 「20分以上の有酸素運動は脂肪を燃焼する」

あなたはこのような理論を聞いたことがありませんか?
「有酸素運動は20分以上継続しなければ、体内の脂肪は燃焼しない」。

昔から、人々は運動を始めると、体内の糖が主要なエネルギー源として使用され、20分後には体内の脂肪が燃焼し始めると考えていました。しかし、中野氏は、このような理論はもう時代遅れであり、運動を始めたときから体内の脂肪は燃焼していることが常識になっていると述べています。

私たちは起きてからずっと活動しています。つまり、私たちが起床してからの活動中、体内の糖は常にエネルギー源として消費されているため、20分以下の運動中にも体内の脂肪が燃焼し始めることができます。

近年の研究によると、20分間連続して運動することと、2回に分けて10分ずつ運動することでは、体内の脂肪消費にほとんど違いがありません。

つまり、同じカロリー数を燃焼できる場合、長時間運動する必要はないのです。そのため、長時間運動することができない人でも、短い時間を活用してダイエットすることができます。

(完)
 

蔡雅