孤独から脱出 5つの方法で脆弱な心が強くなる(3)

(つづき)

その4:自分を深くする

日常の一瞬一瞬が、リアルな世界です。しかしのその一瞬毎が永遠の世界に繋がっていることを感じ取れるでしょうか? リアルな世界のそのすぐ裏には、味わいつくせない永遠の天界が繋がっているのです。感性を磨き、心を浄化すると、同じ日常に繋がる天界が一瞥できるようになるでしょう。

例えば、心を込めてご飯を食べて、1粒1粒の米の甘さを感じ取りましょう。あるいは、木漏れ日の中にある一枚の葉を心を込めて見つめるのです。その風に揺れる動き、色合いの変化、葉々( はつぱ )が奏でる音、まるで動けない葉や茎が風にゆすられて楽しんでいる喜び、雨に洗われて気持ちよさそうにしている気分まで感じ取ってあげましょう。

好ましい音楽に出会ったときも、時間を割いて、心を込めて音楽を聴き、そのメロディー、リズム、それから想起される物語を味わいます。思い描かれるヒーローとヒロイン、その出会い、成長、障害、克服からラストへ。あなただけの物語です。それはあなたを豊かにしませんか?

あなたの視野はやがて物語の一シーンを思い描きます。登場人物、場所、時間、絵になるように大道具と小道具を揃え、主人公に言わせる素敵なセリフを考えます。視野の中が徐々にリアルを帯び、命が宿ってきます。登場人物たちのキャラに命が通じ、勝手に動き出すかも知れませんよ。

あるいは、大好きな友達と心を込めて付き添って、一緒に散歩して、静かな時間の中で、困ったことや人に言えない秘密を分かち合います。

または、心を込めて自分の子供と一緒に遊び、せっかくの時間の中で、目の中には子供の愛らしい姿が溢れ、あなたの心の中には愛が流れ始めます。

自分のこれまでの苦痛、悲しみ、恐怖に対しても、古い友達と一緒にいるように、それらと一緒にいてあげて、騒がないで、ただそれらを静かに優しく抱きしめて、あなたはそれらと一緒にいたことをあなたに再び知ってもらいます。事実ですし、過ぎ去ったことです。そして、今のそれらも、過ぎ去ってゆくことです。刹那にしか存在できないあなたの経験を再度味わってください。嫌なことも辛いことも、思い出したくない事も、すでにそれらはリアルではありません。

ネガティブなことが多いように感じるかも知れませんが、実際、良いことも悪いことも、書き出してリストを作ればわかりますが、ほぼ半々です。

あなたの半分の楽しかったことも同様に、心を込めてあなたの楽しみを楽しんで、思う存分楽しんでください。やがて、あなたの心は、あなたが深い世界にいることに気づくでしょう。

全方位に根を下ろしたいなら、周りのすべて、あなたの家族、友人、同僚、あなたが持っているもの、好きなこと、あなたの周りの環境などを、あなたの一部としてリンクを結ぶことができるのです。

オープンな態度で身の回りの資源に接して、あなたの自由とは、あなたが必要なものを選ぶことができることにあります。そしてそれらを結んでゆくと、あなたの根の所にある何かが現れてきます。それは徐々に蓄積し、徐々に沈殿してゆくのです。ある日、あなたはそれがなんであるか、分かるときがやってくるのですね。

深いつながりは、深い根ざしにあります。この深い質感は魅力的で、愛情深いものであり、永遠でもあります。

その5:自分を再成長させる

再成長とは、元のパターンが徐々に新しいパターンに取って代わることを意味し、希望を意味し、力の出現を意味します。

あなたはいつも自分にチャンスを与えて、やってみなければならないのです。やってみないことには、何もわからないのですね。

人生は長くて短い、ちょっとだけ勇気を出して、勇敢に生きてみましょう。あなたが言いたいと思っていても言えなかったことを、機会を見つけて言ってみてください。あなたがずっと愛したいと思っていても愛を表現できなかった人は、機会を見つけて早く伝えてあげてください。

人生は長くて短いです、自分に攻撃性があれば、他人にも同じものがあります。それを過度に恐れないことです。なぜなら、あなたは自分の土地で自分の花を咲かせる必要があるからです。もちろん世話をしなければなりません。自分の土地ですから、同時にそれを守る鎧も必要です。あなたのニーズに応じて変化する鎧を持つことができれば、肝心な時にあなたを守ることができ、風雨が来た時にあなたのために風雨を遮ることができます。

あなたが得意な分野で好きな場所を深く耕して、人生の楽しみと幸福を深く感じて、仕事に行って、戦いに行って、世の中の美食、美物の滋養を味わってください。深く根を下ろし、あなたは最後に、情熱をもってそそいだ努力と忍耐があなたを開花させ、安全で安定した、心が満たされた生活がやってくるのです。

(ウェブサイト専門文)

<本文は『好かれなくても、かまわない:ウケをやめて、限界のある安定した自分をつくる』から、晴好出版社が提供>
 

(完)

 

黄玉玲