栄養士が更年期の不調を改善 かしこい食事の組み合わせ方

老いたればこそ、楽しい人生 = 伴侶を労わる

【再掲載】

身体と心の変化を受け入れ、恐れを捨てて、否定することをやめると、美しさと知恵をもたらすことができます。

更年期に直面すると、多くの人は戸惑うことが多いのですが、これは人生で通らなければならない道なので、どのように老いと向き合い、今の自分を好きになるかは重要な課題となります。更年期こそ自分磨きの好機であり、青春時期から離れていくことに目を向けるばかりでなく、自分の今の心身の状態を見つめ直し、更年期の変化と喜びを正しい食生活から学ぶことが大切です。更年期に正面から向き合うと、本当の美しさが内から外へと輝きを発し、変わっていくことに気づくでしょう!

この移行期には、注意力不足、のぼせ、不眠症、怒りっぽいなど、身体は多くの不快症状に直面します。人生の大半を一緒に手を取り合ってきた夫婦は、突然相手の気質が大きく変わっていることに気づくかもしれません。

そのため、この時期の夫婦は、些細なことにも相手を称賛し合い、自分の欲求を直接口にするのは、控えめにしておきましょう。

例えば、毎日小さなことを3つ見つけて相手を褒めてみましょう。
コップ一杯の水を注いでくれたこと、クッションを置いてくれたこと、重い荷物を持ってくれたこと、どんな小さなことでも口に出して感謝します。褒めることと感謝することで、夫婦関係が良くなり、更年期の夫婦は、かつて昔の「あなたがいてよかった」という暖かさを取り戻すことができます。

また、寝る前に相手の肩や首をマッサージしたり、週末に二人で旅行をしたりして、生活のために忙しくしてきた二人が、再び生活の中心を相手に置くこと。それと同時に、熟年期に入って、それぞれの心身が直面している変化について話したりすると、親密な相互作用の中でお互いの理解が増して、互いの気持ちを伝えることができます。

良好な夫婦関係では、一方が質問をすると、一方が答えるというように、良いコミュニケーションをとる必要があります。お互いを理解し良い感情を長続きさせるための大事なポイントとなります。意識的に相手のことを考えてこそ、更年期による結婚の行き詰まりを打破することができます。そしてこの人生の転換期に、お互いの関係を深め、相手と手を取り合って、優雅な熟年期に踏み出すことができるのです。

更年期症状を改善するためのテクニック、
心と心の結びつき

●女性は思春期から妊娠、出産、そして更年期に至るまで、体と心理的な変化を経験します。これも女性として得ることができる人生体験です。すべての過程は私たちの人生を2倍楽しませてくれるでしょう。

●更年期のほてりや不眠症、気分がすぐれないなどは全て正常で、平常心で治療に向かう必要があります。女性ホルモンが減り始め、骨量が減少し、さらに、太ってしまうこともあります。そのため、栄養と心理状態を整え、この時代を最も美しく生きるために準備しておきましょう。何も恐れる必要はありません。

●植物性のタンパク質を多く摂る必要があります。豆腐、干し(高野)豆腐、豆乳、枝豆、大豆製品には大豆イソフラボンが豊富で、更年期の不調を緩和することができます。赤身の肉類より、脂肪含有量が低いので、相対的に肥満のリスクも減らせます。

●好きな運動やストレッチ、ヨガなどをすれば、適度な発汗で顔のほてりを軽減し、夜の睡眠も改善できます。

●現在の状態を配偶者によく話し、自分がサポートを必要としていることを示し、それぞれ責任を分担し、お互いが分かり合えるよう誠実にコミュニケーションをとってみましょう。十分な睡眠をとってから話をする、怒りの気持ちがある時は交流をしないなど、時間と余裕を持ってゆっくりコミュニケーションをとることが大事です。

●恐れは自分を欺くために作り出される感情です。往々にして恐れていることの99%起こりません。美しい人や物事を見て、自分の周りの愛している家族や友人たちを見て、感謝と愛をたくさん伝えることです。

更年期の食事の組み合わせ方

★フードデザインのコンセプト

更年期に直面している女性や更年期に入る準備をしている女性は、心と体を養う方法を学ぶための時間が必要です。栄養があって癒される美味しい食べ物を作ることから始めましょう!視覚と味覚のコラボ、食べることで心も体も癒す目的を達成することができます。イライラする更年期を、もっと幸せにリラックスして過ごしましょう。

韓国式のズンドゥブチゲ。(ささざわ / PIXTA)

大豆イソフラボンは、更年期障害の不快感を軽減することが臨床的に実証されています。大豆に含まれる植物ステロールはコレステロールを下げ、血中脂質を安定させ、心血管疾患を回避し、心臓の働きを助けます。また適切なカルシウムを補充することで、気分を安定させ、睡眠を助けることもできます。

私が考案したレシピにはレッドドラゴンフルーツが使われていて、抗酸化作用のあるベタレインを含み美容にも役立ちます。ピンクの柔らかい色に清涼成分が相まって、見ているだけで良い気分になるだけでなく、のぼせ、ほてり(ホットフラッシュ)の不快感を和らげるのに役立ちます。

豆腐ハンバーグと韓国式豆腐鍋(ズンドゥブチゲ)には大豆イソフラボンがたっぷりで、チーズでカルシウムも補うことができます。どの料理も色とおいしさを兼ね備えています。お料理を皿に盛り並べても写真映えがします。どれも生活に潤いを与え楽しい気分になれます。

★食材の代用

レッドドラゴンフルーツがなければ、パパイヤで代用できます。パパイヤにはパパイヤ酵素が含まれており、消化を助け、美容効果もあります。辛い味が好きな人は、豆腐鍋ではキムチを加えることをおすすめします。発酵したキムチにはプロバイオティクスが含まれており、腸の健康を助けます。豆腐も枝豆や黒豆に変えることができ、同様に大豆イソフラボンを含みます。どのように応用しても楽しく食べることができます。

パパイヤとバナナのスムージー。(tbralnina / PIXTA)
趙函穎