ウクライナの女性ユーチューバー、オルガ・ロイエクさん(ユーチューブチャンネルよりスクリーンショット)

ウクライナの女性ユーチューバーのAI偽動画が中国SNSで拡散、中国語で中ロ関係を称賛 本人が告発

ウクライナの女性ユーチューバーが、自身の容姿と声を何者かがAI(人工知能)で模倣し、生成した偽動画や偽アカウントが中国のソーシャルメディア上で多数発見されていると告発したことが最近話題になっている。

中国のSNS「TikTok(ティックトック)」や「小紅書」などで、ウクライナの女性ユーチューバー、オルガ・ロイエクさんの容姿と声をAIが模倣し生成した偽動画や偽アカウントが投稿、作成されている。友人からのメールでこのことを知ったという。

偽動画の中では、ロイエクさんが中国在住のロシア人と称し、流暢な中国語で中ロ関係について称賛する言葉を述べている。ロイエクさんは、「ほとんどの私のAIクローンは、ロシアと中国共産党がいかに友好的で、ロシアが中国共産党の経済支援を本当に必要としているかについて話している」「私の顔と声を盗んだクローンたちがロシアに好意を寄せている動画と見て取れる」と述べた。

ロイエクさんを模倣した多数の偽アカウントには、「アンナ」や「ナターシャ」などの名前が付けられている。ロイエクさんは、「明らかに同じ顔なのに、複数の名前があるのは奇妙だ」と語った。

中には、フォロワー数が14万人と、ロイエクさんのユーチューブチャンネルの登録者数を優に越すアカウントも存在する。

こうした事態を受け、ロイエクさんは中国を「偽造大国」と批判。中国のSNSに異議申し立てを行ったが、返信がなかったため、自身のユーチューブチャンネルでこの件に関する動画を投稿した。

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