重金属への暴露は認知症のリスクと関連している

重金属の影響

アルツハイマー病や認知症の罹患率が上昇し続ける中、重金属への暴露がその原因である可能性を指摘する研究が増えています。

私たちが摂取する薬から、飲む水、吸う空気までにも、鉛、カドミウム、アルミニウムなどの金属が含まれています。これらの金属は、認知機能の低下や神経系の疾患リスクを高めます。

 

認知機能低下を促進する環境要因

アルツハイマー病協会によると、約700万人のアメリカ人がアルツハイマー病を患っており、この数は2050年までにほぼ倍増する見込みです。

人間を対象とした研究では、鉛、カドミウム、マンガンへの暴露が認知機能の低下と関連していることが一貫して示されています。特にカドミウムは、石炭採掘や作物へのリン酸肥料の使用などの工業活動を通じて環境中に放出されています。

アルミニウムも認知症リスクの増加と関連しており、気候変動を緩和するためにエアロゾルを成層圏下部に注入する地球工学の一環として検討されています。これにより、人間や生態系へのアルミニウム化合物への暴露リスクが高まる可能性があります。

アメリカの多くの州でマリファナの合法化が進む中、毒性のある金属への暴露問題はさらに悪化します。2023年の研究では、大麻使用者は非使用者よりも血液や尿中の鉛とカドミウムのレベルが顕著に高いことが示されました。カンナビス使用者のカドミウムレベルは、平均して血液中で22%、尿中で18%高く、鉛レベルは血液中で27%、尿中で21%高かったのです。

環境保護庁によると、鉛への安全な暴露レベルは存在しません。

 

認知症リスクを軽減する微量金属

一部の金属が神経系の健康に悪影響を及ぼす一方で、多くの必須微量金属はアルツハイマー病や他の認知症のリスクを減少させます。これらの微量金属やミネラルは、過剰摂取しない限り、脳の健康維持や神経変性疾患のリスク軽減に重要な役割を果たします。

  • マグネシウム 神経保護作用があり、酸化ストレスや炎症を軽減します。
  • 亜鉛 免疫機能や脳のコミュニケーションに不可欠です。
  • 銅 酸化ストレスや炎症を軽減します。
  • セレン 軽度認知障害において認知機能を向上させます。

これらの微量金属が豊富に含まれる食品には以下のものがあります。

  • アーモンド、クルミ、ピーカンナッツなどの様々なナッツ
  • チア、亜麻、ヒマワリなどの種子
  • レンズ豆、ひよこ豆、黒豆などの豆類
  • 全粒オート麦、キヌア、大麦などの全粒穀物

これらの微量金属には神経保護効果があるかもしれませんが、アルツハイマー病や認知症の確立された治療法の代替にはなりません。これらの疾患を効果的に管理するためには、ライフスタイルの変更、薬物療法、および認知訓練を含む包括的な治療計画が必要です。

 

日常生活における重金属への暴露

「毒性学(Toxicology)」 誌に掲載された科学的レビューによると、低レベルのアルミニウムへの長期暴露は、脳の老化や神経変性に関連する変化を引き起こします。アルミニウム水酸化物を使用した制酸剤の使用は、人間のアルミニウム暴露の主要な原因の一つです。

シンシナティの内科専門医であるチャールズ・M・ジャンセン医師は大紀元に「アルミニウム暴露による損傷を逆転させる方法は知られていない」と語りました。

「脳はある程度の可塑性と再生能力を持っていることが示されていますが、最良の行動方針は、損傷を引き起こす原因を取り除くことです」

これらの金属への暴露方法はさまざまです。ジャンセン医師は「鉛やヒ素の場合、主に食事を通じて摂取され、他の金属については主に職業暴露が原因です」と述べました。

輸入キャンディー、コリアンダー、ターメリック、チリパウダーなどの特定の食品やスパイスにも鉛が含まれていることが判明しました。

ジャンセン医師は、アルミニウムが認知機能障害と関連しているからといって、必ずしもアルミニウム製の調理器具を捨てる必要はないと述べました。

「これらの金属が体内に吸収されて害を及ぼすためには、ガスや液体の状態である必要があります」と説明しました。

 

(編集翻訳 清川茜)

がん、感染症、神経変性疾患などのトピックを取り上げ、健康と医学の分野をレポート。また、男性の骨粗鬆症のリスクに関する記事で、2020年に米国整形外科医学会が主催するMedia Orthopedic Reporting Excellenceアワードで受賞。