「いずも」に着艦するF35B戦闘機(防衛省ホームページより)

F-35Bの納入が4月に 米国駐日大使が懸念示す装備品納入遅延

中谷元防衛相は10日の記者会見で、6機の最新鋭ステルス戦闘機F-35Bの配備が当初予定していた今年度内から、4月以降にずれ込む見通しであることを明らかにした。防衛省は今年度中に航空自衛隊の新田原基地(宮崎県)にF-35Bを6機配備する予定だったが、搭載ソフトウェアの改修が遅れ、機体の納入が間に合わない状況にあるという。

F-35Bは短距離離陸および垂直着陸(STOVL)能力を持つバリアントであり、洋上や短い滑走路でも運用可能な設計となっている。日本におけるF-35Bの運用は、改修が進む「いずも」および「かが」護衛艦、そして新田原基地や那覇基地を拠点に展開する予定である。特に南西諸島周辺の防衛力強化を目的としており、中国共産党(中共)の軍事的進出への抑止力としても期待されている。

中共空軍は、第五世代戦闘機「J-20」を2017年3月に実戦配備し、2019年には東シナ海や南シナ海での飛行訓練を開始している。このような中国の動きに対抗し、日本政府は2018年12月に新たな防衛計画大綱と中期防衛力整備計画を閣議決定。F-35シリーズを合計105機購入する方針を固めた。その中で、42機をF-35Bとし、離島防衛や南西諸島への迅速な展開を可能にする構想を打ち出している。

▶ 続きを読む
関連記事
防衛省は8月4日、令和8年版防衛白書「日本の防衛」を公表した。今回の防衛白書では中、無人機や人工知能(AI)を活用した「新しい戦い方」への対応、防衛生産・技術基盤の強化、自衛隊員の処遇改善などを打ち出している。
防衛省が、これまで自前のシステムで管理してきた機密性の高い情報について、民間クラウドを利用した運用へ移行する方針であることが分かった。この記事では民間クラウドを利用に至った背景、抱える問題点、米国や欧州の動向について語る
日本の防衛力に新たな一歩。海自イージス護衛艦「ちょうかい」がトマホークを初実射。反撃能力の整備に向け、運用能力の確認を進めている
中ロ艦隊が日本列島を半周。中ロ海軍の艦艇4隻が沖縄周辺から太平洋を北上し、宗谷海峡を通過。日本列島東方の海域を広範囲に航行した
防衛装備庁は15日、長射程自爆型無人機(UAV)の脅威に対処する「迎撃ドローン早期取得プログラム」の実証試験について、4社を受託企業に決定した。今回のプログラムは、従来の防衛装備品調達の進め方そのものを変える試みといえる