【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

あなたの愛犬は夢を見るのでしょうか? どんな夢を見ているのでしょうか?

人間と同じように、愛犬も眠りますが、眠っている間に夢を見るのでしょうか? もし見るとすれば、それはどのような夢なのでしょうか?

アメリカン・ケネル・クラブは公式ウェブサイトの記事で、「夢を見るのは人間だけの特権ではありません」と述べています。実際、科学者たちは、ほとんどの脊椎動物、さらには目立たない存在であるショウジョウバエでさえも、頻繁に夢を見ると考えています。

人間と同様に、愛犬を含む動物たちもいくつかの睡眠サイクルを経験します。これには覚醒期、急速眼球運動、いわゆるレム睡眠と、非レム睡眠が含まれます。レム睡眠は、人間にとって最も印象深く、生き生きとした夢が現れる段階であり、記憶を処理する重要な時期でもあります。科学者たちは、専門的な装置を用いて、人間や他の動物の睡眠サイクルとそれに関連する脳活動を追跡することができます。

最も有名な夢に関する実験のひとつは、実験用マウスを対象にしたものです。この研究で科学者たちは、動物たちの夢の仕組みが人間とよく似ていることを発見しました。マウスは、昼間に体験したことを夢に見るのです。これは、私たちが仕事の夢を見るのと同じようなものです。
 

愛犬はどんな夢を見るのでしょうか?

多くの愛犬の生活は、マウスのそれよりもずっと興味深いものです。では、愛犬がどんな夢を見ているのかを知るために、研究者たちは犬の「橋」という脳の部位の機能を一時的に停止させる実験を行いました。

橋は脳幹の一部で、睡眠サイクルや深い眠りを制御する役割を担っています。また、睡眠中に大きな筋肉の動きを抑制する役目も持っています。橋が機能しなくなると、夢の内容がそのまま行動として現れてしまい、非常に危険な状況になる可能性があります。

研究者たちは、愛犬の夢の内容を知る方法として、レム睡眠中に橋の機能を一時的に止めるという実験を行いました。厳密に管理された環境下で、夢の内容が実際の行動として現れる様子を観察したのです。

その結果、愛犬の夢は基本的に自分自身に関連する出来事が多いことが分かりました。その夢のパターンは、人間のそれと非常によく似ているそうです。

犬、シャッターストック
眠っている子犬(Shutterstock)

 

人間が悪夢を見るのと同じように、愛犬も悪夢を見ることがあります。愛犬が悪夢を見ているように思えても、無理に起こして慰めようとするのは危険な場合があります。特に子どもがいる家庭では注意が必要です。

悪夢から目覚めたとき、人間でさえすぐに自分がどこにいるのか思い出せないことがありますが、愛犬も同様で、目覚めてすぐには意識がはっきりしていないため、起こした相手に対して攻撃的になる可能性があります。

悪夢を見ているように見える愛犬に対しては、自分で目覚めるまでそっとしておき、起きたあとにそばで優しく慰めてあげるのが最も良い対応です。

愛犬の夢の具体的な内容を正確に知ることはできませんが、眠っているときの動きを観察することで、ある程度想像することは可能です。

愛犬のレム睡眠は、眠り始めてから約20分後に始まり、2〜3分続きます。このとき、体がぴくぴく動いたり、音を立てたりすることがあります。こうした行動には、日常の活動との共通点があるかもしれません。

ある愛犬の飼い主は、ハーバード大学の心理学者ディアドレ・バレット氏のインタビューで、愛犬が「入浴の悪夢」を見ていたのではないかと語りました。その根拠は、夢のあとに見られた愛犬の行動にあります。

この飼い主によると、その犬はお風呂が嫌いで、入浴のあとには必ず彼の足の間に逃げ込んで隠れるそうです。しかし、それ以外の場面でこのような行動を取ることはありません。ある日、犬が夢を見たあと、突然走ってきて彼の足の間に隠れたのです。これにより彼は、「この子は入浴の夢を見ていたに違いない」と確信しました。

犬種によって夢の内容に違いがあるのでしょうか?カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の心理学名誉教授スタンリー・コレン氏によれば、小型犬は夢を見る回数が多いものの、夢の持続時間は短い傾向があるそうです。逆に、大型犬は夢を見る回数は少ないですが、一度の夢が長く続く傾向があります。

子犬と子猫
子犬と子猫が一緒に眠っています。(Shutterstock)

 

あなたの愛犬は、あなたの夢を見ています

ペット情報サイト「PetsCare」によれば、複数の研究により、愛犬は飼い主の夢を見ていることが明らかになっています。バレット氏は、「犬は飼い主への愛着が非常に強いため、夢の中でも飼い主が中心的な存在になっている可能性が高い」と説明しています。

犬は1日に12〜14時間眠るため、大好きな人の夢を見る十分な時間があります。夢の中では、飼い主との日常的な活動、たとえば散歩、遊び、ハグなどが再現されていることが多いと考えられます。

愛犬が夢の中で飼い主と交流していると思われる行動には、次のようなものがあります:
・しっぽを振る
・小さくクンクンと鳴いたり、静かに吠えたりする
・前足をぴくぴくと動かし、走ったり遊んだりしているかのような動作をする
・顔の筋肉が動いたり、ひげがぴくっと動いたり、口元がピクピク動く

愛犬と飼い主との強い感情的なつながりは、夢の中でも重要な役割を果たしているようです。つまり、愛犬にとって意味のある飼い主とのやりとりが、夢の中で何度も繰り返されているのです。

(翻訳編集 解問)

陳俊村