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発芽3日目のブロッコリースプラウトには、体を守る化学成分が収穫期のブロッコリーに比べて約20～50倍も多く含まれています。これを上手に活用すれば、簡単にがんのリスクを減らすレシピを作ることができます。（Shutterstock）

がんを防ぐ　ブロッコリーの最も効果的な食べ方

ブロッコリー、カリフラワー、キャベツなどのアブラナ科野菜は、がん予防に効果があることでよく知られています。しかし、日常の食事で十分な量を摂るのは意外と難しいものです。

たとえ多くの野菜を食べていても、その栄養の種類や含有量は、栽培する土壌の質、保存方法、収穫から食卓に届くまでの時間、調理方法など、さまざまな要因によって大きく変わってしまいます。

それでも、こうした理由で「抗がん対策に最も効果的な味方」となるこれらの野菜を諦めてはいけません。

知っておくべき強力な抗がん植物栄養素

現在使用されている抗がん剤の約78％は、天然の物質をもとに開発されたものです。この分野の研究は今も活発に進められており、多くの製薬会社が新薬の特許取得のために巨額の研究開発費を投じています。

ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、アブラナ科野菜に「がんの発生や増殖を強く抑える働き」があることを発見しました。

その抑制力を生み出す成分が、スルフォラファンと呼ばれる天然のフィトケミカル（植物化学物質）です。

この強力な栄養素は、高価な薬に頼らずとも、ブロッコリーを通して手軽に摂取できます。特に、ブロッコリースプラウトやブロッコリーの種子には、成熟したブロッコリーよりもはるかに多くのスルフォラファンが含まれています。

ブロッコリースプラウトの栽培はとても簡単で、室内でも手軽にできます。発芽から3日以内に収穫するものが最も栄養価が高く、サラダやサンドイッチ、オムレツなどに加えて食べるのがおすすめです。

通販や店舗で有機ブロッコリーの種を購入します。
種を浄水に12時間以上浸けておきます。
種をすすいだ後、発芽用の容器に移します。フタ付きのメイソンジャーは通販や店頭ですぐ購入できます。
約48時間、発芽した苗を日光の当たらない涼しく乾燥した場所（キッチンの棚や食品庫など）に置き、1日3回浄水ですすぎます。
芽が約1〜2.5cmに伸びたら（通常は発芽4〜5日目）、暗い場所から出して間接光の当たる窓辺などに移します。
収穫します。浄水でよくすすぎ、キッチンペーパーで優しく水気を取り、フタ付きガラス容器に保存します。すぐに食べるか、冷蔵保存する場合は3日以内に食べきるのが理想です。

ブロッコリースプラウトは栽培が簡単で、クセの少ない美味しい健康食材です。強くおすすめします。

さらに高い抗がん作用を得たい場合は、「スルフォラファン抽出物（サプリメント）」の摂取が最も効率的です。サプリメントにはカプセルタイプや粉末タイプがあります。

サプリメントを購入する際は、「グルコラファニン」と「酵素成分」の両方が含まれているものを選びましょう。また、カプセルが胃酸を通過して小腸（十二指腸）で溶ける設計になっているかも重要です。そうでないと、有効成分を最大限に吸収できません。

抗がん剤の使用量を減らす：スルフォラファンの濃度が高いほど、抗がん剤との併用効果が強まり、必要な薬の量を減らすことができます。
末梢神経障害を軽減：抗がん剤の副作用である末梢神経障害の進行を遅らせる作用があります。
脳と心臓を保護：統合失調症やうつ病などの神経疾患を改善し、血液脳関門の修復にも役立つとされています。
血糖値の低下：血糖値を約25％下げる効果があり、糖尿病患者にも朗報です。
乳がん・前立腺がんに対する顕著な効果：研究では、スルフォラファンが前立腺がんのリスクを最大86％低減する可能性が示されています。男性が90歳まで生きた場合、前立腺がんを発症する確率は非常に高いため、予防は極めて重要です。