欧州委員会委員長 EUに国境管理強化を要求 セウタ移民危機で88人死亡
スペインの飛び地セウタ(Ceuta)で先日、大規模な不法移民の越境事件が発生し、少なくとも88人が死亡した。この事件は、国境の安全と移民政策をめぐるEU内の激しい論争を引き起こしている。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、EUの域外国境の管理を強化し、必要な場所には物理的な国境の障壁を設置するよう呼びかけた。
ユーロニュースが8月3日に報じたところによると、フォン・デア・ライエン氏はスペインのペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)首相に宛てた書簡で「EUは重要な国境地域の防衛を一層強化しなければならない。これには厳重な監視や、必要な場合の物理的な障壁の設置が含まれる」と指摘し、今回の事件はその必要性を浮き彫りにしたと述べた。
これに先立ち、サンチェス氏は危機への対応が不適切だとして他の欧州各国政府から批判を受けていた。一方でサンチェス氏は、複数のEU首脳がセウタの移民危機を利用して自政権を攻撃していると非難しており、今回のフォン・デア・ライエン氏の対応は、スペインとの間の緊張を和らげようとする試みと受け止められている。
関連記事
グリーンランド議会が、米国、デンマークとの3者安全保障協定を審議。協定は米軍の活動拡大や北極圏の防衛強化、非NATO加盟国の軍事拠点設置制限などを盛り込む
ロシアのペスト研究所で28歳の研究員が原因不明の肺炎で死亡した。ロシア当局はペスト発生を否定したが、周辺国が検疫を強化し、中国・内モンゴルでも警戒が広がっている
対中貿易赤字と中国の過剰生産への警戒を背景に、EUが対抗措置を強めている。独仏も「貿易バズーカ」の導入を共同で要求。協力重視から経済安全保障重視へと転じるEUの対中政策と、経済対立が激化するリスクを読み解く
EUは中国製ハイブリッド車などのEU向け輸出抑制で中国側と合意。対象車の輸出台数を半分以上減らせるとするが、具体策は未公表。対中貿易赤字は1日約1773億円に上り、貿易不均衡の是正が課題となっている
ロシア・イルクーツクの抗ペスト研究所で28歳の女性職員が原因不明の重い肺炎で死亡。WHOはロシアに追加情報を求め、「2人目の職員も原因不明の肺炎を発症した」との報道についても説明を求めている