下腹ぽっこりがダイエットだけでは痩せない4つの原因

膨らんだお腹は見た目が悪いだけでなく、健康面でも問題があります。 しかし、単に「体重を減らす」だけでは痩せられないこともあります。太ももの脂肪や二の腕の脂肪の主な原因は脂肪の蓄積ですから、ジムに通って筋肉をつけてスリムになればこの問題は解決すると思いますが、ぽっこり下腹の原因は様々です。
 

下腹が痩せない4大理由

 

下腹まわりが成長し痩せれない人は、たいてい次のような理由が見られます。

1.揚げ物や冷たいものが好き

現代人は揚げ物が好きで、運動量も少なく、長時間座っていることが多いため、ウエストや腹部に脂肪がたまりやすく、お腹まわりにいわゆる「浮き輪」ができています。長時間座りっぱなしという習慣は、腹部の脂肪が血液の循環とともに血流に入り込み、高脂血症になりやすく、血液循環に影響を与えるため、動脈塞栓症、心筋梗塞、脳卒中、高血圧、そして多くの代謝問題を引き起こすことになり、時間の経過とともに心血管の健康に影響を与えます。

また、冷たい飲み物や冷たい食べ物を好むことも、ぽっこりお腹の原因となります。 これは、胃や腸は温かいものを好む一方で、湿気や寒さを嫌うため、これらの「冷たいもの」や「湿ったもの」が腸内に溜まり、消化不良や腹部の水腫を引き起こし、腹痛や膨満感、下腹の膨らみなどの症状を引き起こすためです。

ダイエットによる下腹の出っ張りを防ぐためには、まず悪い食習慣を改め、脂っこいものや冷たいものを食べ過ぎないようにし、夏でも温かいものを食べ、運動量を増やし、常温水を多く飲み、早寝早起きをして、深夜におやつを食べないようにするなど、規則正しい生活をすることで、自然と下腹は痩せてきます。

2.更年期

女性が更年期を迎えると、エストロゲンの減少により代謝が低下して体重が増加するため、お腹周りに脂肪が溜まりやすくなり、ウエストラインが太くなってしまいます。子宮筋腫のある女性も、お腹が膨らむことがあります。

生理中に冷たいものを食べ過ぎたり、冷たい場所で座ったり横になったりすると、血液が固まって滞ってしまい、生理痛や下腹部痛、子宮腫瘍などの婦人科系疾患の原因になります。私はそのような場合には、漢方薬の血府逐瘀丸で対処することが多いです。 血府逐瘀丸の主な効果は、下焦の冷えや瘀血によって引き起こされる様々な症状を治療することです。例えば、月経困難症や月経時の血塊、月に3~5回の月経出血、下腹部の痛み、子宮の虚冷による不妊症、子宮内膜症、子宮筋腫、習慣性流産、月経困難症など、これらの症状に効果的です。

3.内臓のたるみ

内臓のたるみは、漢方では「中気が下落する」と呼ばれています。体が弱っているとは、例えば病を患った後や出産後、あるいはもともと胃や腸が弱い人のことです。ひどい場合は、胃脱、子宮脱、腸脱、ヘルニアなど、内臓が垂れ下がったり、ずれたりすることもあります。

中気が強いというのは、脾臓や胃腸が強い人のことです。 胃腸の働きが悪くなると、疲労感や脱力感、お腹が膨らんだような腹部の下垂感が出てきます。

中気が下落するという問題に対処するために、臨床現場で最もよく使われる処方は、黄耆や人参、升麻、柴胡などで生命エネルギーを養うことです。

4.膨らみと便秘

膨満感や便秘による腹部の突出は、腸内に便が溜まっていることが原因である。臨床症状としては、腹部の膨満感や痛み、消化不良、食物の停滞、ゲップが匂う、吐き気や嘔吐、飲食欲の欠如、不眠症、舌の汚れなどの症状があります。

便秘とは、便が腸内に長く滞留し、排便サイクルが長くなったり、便が乾燥して出にくくなったりすることを指します。 2~3日に1回の排便で、便は乾いているものの、便が出にくいということもなく、他に腹部の不快感などの症状もない場合は、便秘の兆候ではありません。

膨満感や便秘には、寝ている間に便秘を治すために、防風通聖散に加えて胃腸を整える安中散、保和丸などを飲むことで防風通聖散の寒涼性を緩和することができます。

27歳の女性、王さんが来院された時、腹部膨満感、食欲不振、下腹部の水腫、頻繁な便秘、腹部が少しぽっこりになっているとのことでした。そこで、防風通聖散に加え、安中散、保和丸を朝晩に服用しました。すると1ヶ月ほどして、腸が正常になり、お腹も痩せて、歩くのがとても楽になるという効果が現れ、 脈拍も正常で、体も健康になってきたそうです。

(翻訳・志水慧美)