あなたの顔は太っていますか、それともむくんでいますか。
御絨漢方医院の廖婉絨医師が、むくみを取る「5つの秘技」を教えてくれます。
顔のむくみには3つの原因があります
起床後、顔が太っているのに気づいたことは、ありませんか。午後になってまた痩せてきたら、それだけ顔が腫れていたと分かります。
むくみ(顔面浮腫)はその名の通り、体内の水分が皮膚の下にたまることで起こります。顔面浮腫の原因として、以下のものがあります。
1、 就寝前の水分摂取量が多い
就寝前4時間は500 cc以上の水分を摂取しないようにします。
2、 味の濃いものを好んで食べる
塩辛いものは、水分をつかんで体内に溜め込み、なかなか排出されません。
3、 枕が低すぎる
枕が体幹より低い、あるいは枕を使用していないため、首が後ろに反り返っています。水分が顔の上に溜まり、心臓に戻ることができません。
朝、ベッドから起きれば、徐々に水分が心臓に戻ってきます。昼から午後になると、顔の腫れはそれほどありません。
これらの原因以外にも、加齢によって顔が腫れることもあります。赤ちゃんの頬と同じように、若い頃は、肌の下にコラーゲンがたっぷり入っていて、両頬に弾力があります。
しかし、加齢とともに皮膚がたるんだり、脂肪がたまったりしますので、顔が腫れて垂れ下がっているように見えます。
「2つのツボ」をマッサージして、顔のむくみを取る
廖婉絨医師は、朝起きてから「顴髎」と「頬車」の2つのツボをマッサージすることによって、顔のむくみを取ることを薦めています。(「穴」とはツボのことです)
1、顴髎(けんりょう)
ツボの位置は、目頭から頬骨の境目まで垂直に線を引き、骨の上ではなく骨の下の縁のくぼみに合わせて押します。
頬骨孔がちょうど顔面の耳下腺炎のところに位置します。中指の腹で6秒間押して離し、20回繰り返すと両頬の耳下腺炎の水腫を改善できます。
2、頬車(きょうしゃ)
ツボの位置は、下顎骨の隅角。歯を食いしばった頬の、両側が隆起するところ。
頬車は加齢による垂れ、緩みを改善できます。中指の腹で6秒間押して離し、20回繰り返します。
漢方医の「むくみ解消の5つの秘策」
1、小顔づくり
小顔づくり法の定番は、マッサージです。マッサージは血行を促進しますので、顔のむくみ改善にも役立ちます。
「マッサージ・ブラシ」でブラッシングしても良いでしょう。あご下から上に、頬骨のところまで、かき上げるようにします。顔の右側を20回マッサージしたら、同じく左側へ。
次に小鼻から頬を通って、頬骨の上まで。つまり顔の上を通るコースです。右顔を20回引き、同じく左顔もブラッシングします。
マッサージ・ブラシを選ぶには、2つのポイントがあります。
第一は「櫛の歯の間隔をあまり密にしないこと」、第二は「櫛の歯先が丸いほうが良いこと」。いずれも肌を傷つけないためです。
2、頭皮のツボ押し
同じくマッサージ・ブラシで耳側の頭皮をマッサージすることで、小顔効果も得られます。
頭皮をマッサージすることで、肌をリラックスさせ、頭皮の血行を促進するとともに、顔を引き締め、顔のむくみを改善することができます。
廖婉絨医師のアドバイスは、マッサージ・ブラシでこめかみから始め、耳の後ろの側頭筋に沿って首から肩までブラッシングします。
顔のむくみを改善するだけでなく、首や肩の凝りを解消するのにも役立ちます。左右20回ずつ、やってみてください。
3、「後頭筋」弛緩法
頭頂部の2大経絡である督脈と膀胱経は、全身を貫通しています。マッサージ・ブラシで前頭部から後頭部まで、大きくブラッシングすると血液循環をアップすることができます。
後頭部の筋肉は後頭筋とも呼ばれます。廖婉絨医師は、「顔のたるみは、頭を下げて物を見ることと関係があります。頭を下げると、顔がたるんで、後頭筋と首だけが緊張します。ブラッシングで首の筋肉をほぐせば、顔のリフトアップにも役立ちます」と言います。
4、「小豆スープ」を飲む
顔のむくみを解消する食事療法です。ぜひお試しください。
作り方は、次の通りです。
洗った小豆を一晩水に浸けます。その水ごと鍋に入れ、火にかけます。強火で沸騰したら、弱火でさらに20分煮ます。火を止め、蓋をして30分置きます。
適温まで冷めたら服用できます。
小豆の皮のカリウムイオンがスープに出てきて、顔のむくみを取ってくれます。
5、声を出して顔の筋肉を動かす
大きな声で「ア・エ・イ・オ・ウ」と発音してみましょう。顔の筋肉を動かし、誇張された動作もつけて、それぞれの発音を3秒間ずつ続けます。
この「やせ顔体操」は、目元より下の、普段あまり使わない筋肉を動かすことができます。筋肉が収縮することで血行が促進され、むくみを取ることができます。
最後に、漢方医師である廖婉絨は、こう言いました。
「実は、漢方の医師は、患者の顔の形よりも、顔色がどうかに注目しているのです。体の中から調整されることによって、顔の血気の循環が良くなります。それこそが、漢方医が重視する美顔の真意なのです」
(文・Amber Running Green/翻訳編集・鳥飼聡)
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