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近視の進行をコントロールする
幼児の近視が悪化するにつれ、近視をコントロールしたり、マネージメントしたりする方法が盛んになってきています。近視コントロールクリニックは、米国の裕福な地域にも出現しており、中国では一般的になっています。近視コントロールの目的は、この病気で起こる軸方向に伸びる速度を抑えることです。
その方法は、アトロピン点眼薬、多焦点ソフトコンタクトレンズや角膜移矯正レンズ(オルソレンズ)などがあり、夜間を通して装着し、透明な前眼部の形を矯正し、光の入り方を変えて視力回復を助けます。
しかし、どの治療法も近視を治すことはできず、進行を遅らせることしかできないため、予防することが最も良い選択です。特に小さなお子様の場合は、屋外で過ごす時間を増やし、画面を見る時間を減らすことが重要です。
ブルーライトは、幼児にとってより有害
テクノロジーは様々な形で人の視力を妨げています。近距離で画面に集中する時間が長いだけでなく、その過程でブルーライトにさらされています。更に、第60回ヨーロッパ小児内分泌学会総会で発表されたデータによると、ブルーライトに長時間さらされると、メラトニン濃度の低下、特定の生殖ホルモンの濃度上昇、卵巣の変化とともに、ラットの思春期早発症に関連することが明らかになりました。
スクリーンに使われている多くのLEDには有益な赤外線はほとんどありません。過剰なブルーライトは活性酸素を発生させ、視力にダメージを与え、米国の高齢者の失明の主要原因である加齢黄斑変性(AMD)につながる恐れがあります。またLEDライトはミトコンドリア機能障害を悪化させ、代謝障害からがんに至る慢性疾患を引き起こす可能性があります。
トルコ、ガジ大学小児内分泌学博士のアイリン・キリンチ・ウーレル氏はある新聞で、「結論は出ていませんが、子供たちはブルーライト機器の使用を最小限に抑えるべきです。特に夜間はブルーライトによる刺激が、ホルモンに最も影響を与えると考えられる為、控えることをお勧めします」と述べています。
夜間に画面を見る場合は、ブルーライトによる目への刺激を遮断することが不可欠です。パソコンの場合、画面の色温度を自動的に変える設定をしておくと良いでしょう。また、テレビなどの画面を見るときは、日没後には必ずブルーライトカットのメガネをかけましょう。特に幼い子供は、スクリーンの有害な影響を受けやすいので、日没後はスクリーンの使用を一切やめると良いでしょう。
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