不安で眠れない?リラックスに5つの最高の食べ物(2)

(続き)

 3.ヨーグルト

ヨーグルトなどの発酵食品は、長い間腸の健康に良いとされてきました。プロバイオティクスなどの善玉菌が、胃腸を有害な病原体や潜在的な危険な微生物から保護します。また、腸と脳の繋がりについての理解が深まるにつれて、発酵食品が脳の健康や気分の調節に効果があることがわかってきました。

2014年のある研究で、高度な不安症状を持つ成人に毎日、プロバイオティクスの豊富なヨーグルトを摂取させると、濃縮ヨーグルトを摂取した人は、濃縮されていないヨーグルトを摂取した人に比べ、ストレスに対してより健康的な反応を示しました。これはプロバイオティクスの豊富なヨーグルトを摂取すると、慢性ストレスの対処に役立つことを示唆しています。

この効果は、プロバイオティクスの脳の神経保護作用によるものと考えられます。胃腸症状や精神症状がない健康な女性を対象とした研究で、プロバイオティクスを含む発酵乳製品を4週間摂取させると、感情や感覚処理を制御する特定の脳領域に「顕著な変化」が生じました。そのため、研究者は、プロバイオティクスの豊富な食品を摂取することが、不安感情の防ぐのに役立つと考えています。

他の動物や人間における研究からも、発酵食品の摂取が社会不安症状やうつ病
のリスクを軽減できるとされています。

4.緑茶テアニン

緑茶は多く飲むほど、気分が良くなります。(Rhetorica / PIXTA)

毎日お茶を飲むことは、日常生活の中で安らぎのひとときを過ごす良い方法です。日々の悩みから一時的に解放されるだけでなく、美味しいお茶を飲むことで、脳のストレスの耐性が向上します。

シンガポールの研究で、60名の健康な高齢者を対象に行われた脳スキャンの結果、お茶を飲む習慣のある人たちの脳は、脳領域間の接続の破壊を防ぎ、脳の組織の改善につながることがわかりました。つまりお茶をよく飲む人の脳は、異なる領域間の相互接続がより多く、より健全になり組織化と半球の対称性が向上したということです。

緑茶の素晴らしい効果は、主に活性ポリフェノールであるL-テアニンによるもので、この成分が緑茶の神経を鎮める効果と脳機能を強化する作用を持つとされています。テアニンは、GABA(ギャバ)とドーパミンという神経伝達物質を刺激してリラックス効果をもたらすアミノ酸で、これらの神経伝達物質は不安感や喜びの感情に関与しています。

また、緑茶にはEGCG(エピガロカテキンガレート)と呼ばれる有効な植物ポリフェノールが含まれており、これは神経変性炎症性疾患を予防する潜在的な治療薬として多くの注目を集めています。

お茶を飲むことは免疫システムを強化し、インフルエンザ感染を防ぐ効果もあります。

どれくらいのお茶を飲むかについてですが、研究者たちはたくさんの摂取は難しいと回答しています。2009年の日本の研究では、1日に5杯以上飲む人は1日に1杯未満の人よりストレスがかなり少ないことが分かりました。つまり、お茶をたくさん飲むほど、気分が良くなるということです。

5.ダークチョコレート

ティータイムには、美味しいお茶とともに、ダークチョコレートを一片いかがでしょうか?ダークチョコレートは、不安を改善し、有効なセロトニンを提供することが証明されています。

ほとんどの食品と比べて、カカオはより多くの活性ポリフェノール抗酸化物質を含んでおり、これは脳機能に有益な成分です。また、ダークチョコレートは、多くの食品よりも優れており、気分障害を起こしやすい人に対してもリラックス効果があることが臨床的に証明されています。

ダークチョコレートは、心をリラックスさせ気分を整え、純度が高いほど良いとされています。(花咲かずなり / PIXTA)

ダークチョコレートは美味しいだけでなく、マグネシウムなどのミネラルも含んでおり、脳の健康や気分を整えます。カカオ70〜85%のダークチョコレート1個には約36mgのマグネシウムが含まれており、これは1日の推奨摂取量の約10%です。

マグネシウムは、精神障害患者にとって不可欠なサプリメントであり、神経系を鎮める効果があります。2011年のストレスの高い人々を対象とした研究で、連続して2週間、毎日40グラムのダークチョコレートを摂取すると、ミルクやホワイトチョコレートを摂取した人よりもストレスレベルが明らかに低下しました。

ダークチョコレートは、神経伝達物質セロトニンを増加させることが証明されています。同時に、ストレス対処能力が向上すると、不安感も減少します。毎日ダークチョコレートを楽しむことで気分を改善し、日々のストレスに対する回復力が高まるという健康上の利点を得ることができます。

(完)