口内炎の原因はビタミンB6不足? 栄養補給に役立つ12の食品(2)

(続き)
 

11. ホモシステインが高い人。血液中に存在するアミノ酸の一種ホモシステインが高いのも、ビタミンB6の不足が原因である可能性があります。ホモシステインはメチル化サイクルの産物であり、ビタミンB6や葉酸、B12はこのサイクルに重要な栄養素です。ホモシステインが高いと、心臓病、脳卒中、早老性認知症のリスクも高まります。

12. 発作性障害。十分なビタミンB6がなければ、鎮静作用のある神経伝達物質GABAを十分に生成することができず、その結果、脳が興奮しやすくなり、刺激に敏感になる可能性があります。

それではビタミンB6は人体にとってどのような具体的な役割を果たしているのでしょうか?
 

ビタミンB6の3つの主な効能

以下はビタミンB6が人体の代謝に対して持つ主な効能です:

1.タンパク質とアミノ酸の代謝を助ける

ビタミンB6はタンパク質とアミノ酸の代謝を助けます。食事から摂取したタンパク質が体内で消化吸収され、アミノ酸になった後、その一部が再びタンパク質として体内で合成され、筋肉、骨、皮膚、髪の毛などの生成に使われます。

ビタミンB6は「補酵素」として働き、これらのアミノ酸を代謝するために必要な酵素を助けます。そのため、たとえ十分なタンパク質を摂取していても、ビタミンB6が不足していると正常に筋肉を生成できません。

筋力トレーニングを通じて大量の筋肉を得たい人は、ビタミンB6の摂取も同時に増やすことが重要です(kou / PIXTA)

特にアスリートやフィットネス愛好者のように、筋力トレーニングを通じて大量の筋肉を得たい人は、ビタミンB6の摂取も同時に増やすことが重要です。

2.正常な免疫機能を維持する

ビタミンB6は、正常な免疫機能を維持するための重要な栄養素です。ウイルスや細菌の侵入から身を守る免疫システムにおいて、免疫細胞は重要な役割を果たします。

免疫細胞の主要な成分はタンパク質であり、十分なビタミンB6を摂取することはタンパク質の代謝、免疫細胞の生成や代謝に欠かせません。したがって、正常な免疫機能を維持するためには、日常の食事から十分なタンパク質とビタミンB6を摂取が必要です。

3.皮膚の荒れ、口内炎、口角炎の予防

ビタミンB6には、皮膚の荒れ、口内炎、口角炎を予防する作用もあります。ビタミンB6がタンパク質の代謝に関与しているため、健康な皮膚や粘膜の形成に必要です。十分なビタミンB6の摂取は、皮膚と粘膜の更新を促進し、皮膚と口腔の健康を保持します。そして、健康な皮膚と粘膜は、細菌やウイルスの侵入を防ぎます。

口内炎は、口の中の噛み傷などの損傷が原因で起こることもあります。しかし十分なビタミンB6を摂取することで傷の悪化を防ぎ、症状を軽減できます。

ビタミンB6を豊富に含む食品

●肉類

牛肉、牛レバー、豚ヒレ肉、豚レバー、鶏ささみ、鶏胸肉、鶏レバーには豊富なビタミンB6が含まれています。特に牛レバーにはビタミンB6が非常に多く含まれており、100グラムあたり約0.89ミリグラムのビタミンB6を含んでいます。

内臓以外の赤身肉もビタミンB6が豊富で、脂肪は少なめです。レバーが苦手な場合は、豚ヒレ肉や鶏胸肉を選ぶとよいでしょう。

ビタミンB群でトップ3に入る食品は、よく食べるものが多いです(shimi / PIXTA)

●海鮮類

カツオやマグロなどの食品には、ビタミンB6が大量に含まれています。ビンチョウマグロ、カツオ、サーモン、サンマには豊富なビタミンB6が含まれており、その中でも「ビンチョウマグロ」は安価で入手しやすい食材です。ビタミンB6は調理過程で多く失われるため、マグロやカツオを刺身で食べると、より多く得られます。

●野菜・果物

バナナ、ブロッコリー、赤ピーマンはビタミンB6が豊富です。
ビタミンB6は野菜や穀物にも含まれていますが、水溶性であり、熱や光に敏感なため、調理法には注意が必要です。これらの野菜を調理する際は、電子レンジで加熱したり、蒸したり、焼いたり、炒めたりする方法がおすすめです。

●穀物・ナッツ

玄米やサツマイモにはビタミンB6が豊富に含まれています。サツマイモにはビタミンB6が豊富に含まれていますが、糖分も多いので、食べ過ぎには注意が必要です。ピスタチオ、クルミ、ゴマなどのナッツもビタミンB6を豊富に含んでいます。ただし、ナッツは脂肪含有量が高く、一部のナッツ製品には塩分が多いものもあるため、食べ過ぎに注意しましょう。

 (完)

李梅