【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

アボカドはバナナの2倍のカリウム 正しい摂り方とは

アボカドはカリウムが豊富な果物で、血圧の調整や心臓機能、筋肉機能の維持に役立つため、手軽にカリウムを補給できる食品として最適です。

『Love One Today』の健康教育リソース顧問を務める登録栄養士アマンダ・イスキエルド氏は、「アボカドが持つ多様な使い方と高い栄養価に、多くの人がようやく気づき始めています」と述べています。
 

カリウムの重要な役割:心臓機能をはじめ体の恒常性を維持する

カリウムは過小評価されがちな重要なミネラルで、人体に不可欠な電解質の一つです。

正常な体の働きを維持するために欠かせず、登録栄養士バーバラ・ルーズ氏は「カリウムは体液バランスを保ち、神経や筋肉の働きに関与し、心臓が正常に機能するためにも重要です」と解説しています。

カリウムの主な働き:

・筋肉機能を維持し、神経と筋肉の協調を助けます。

・血圧を調整し、過剰なナトリウムの作用を抑え、血管壁を緩めます。

・腎臓の代謝機能を保ち、余分なカリウムイオンの排出を促します。

・細胞内外の体液を調整し、ナトリウムとともに水分バランスを維持します。

・骨の健康を守り、カルシウムの流出を抑えることで骨粗しょう症のリスクを低下させます。

男性:約3,400mg、女性:約2,600mg。妊娠中・授乳中の女性は、これより多めの摂取が推奨されます。

近年、カリウム不足が一般化していると言われています。約6万人のアメリカ人を16年間追跡した2021年の研究では、アメリカ人のカリウム摂取量は年々低下し、不足または低カリウム血症の人が3倍以上に増加していることが明らかになりました。

クローン病や潰瘍性大腸炎などの消化器疾患を持つ人、また利尿剤や下剤を長期間使用している人は、特にカリウム不足を起こしやすい傾向があります。
 

カリウム含有量の比較

アボカドはカリウム含有量が特に多く、他の果物や野菜を大きく上回ります。100gあたり約576mgを含み、1日の推奨摂取量の17〜22%に相当します。一方、一般的なバナナ1本には約375mgのカリウムが含まれています。つまり、アボカドのカリウム含有量はバナナのおよそ2倍となります。

アボカドもバナナも、マグネシウム、銅、亜鉛、ビタミンC、ビタミンB6、カロテノイドなどの栄養素が豊富に含まれていますが、アボカドの大きな特徴は一価不飽和脂肪酸を多く含む点です。

これは心臓や脳の健康に役立ちます。イスキエルド氏は「一価不飽和脂肪を多く含む果物といえばアボカドだけで、3分の1個で約5g摂取できます」と補足しています。

さらに、カリウムが豊富な天然食材には、ベイクドポテト、アプリコットやプルーン、レンズマメやキドニービーンズ、ドングリカボチャ、牛乳や低脂肪乳製品などがあります。

ルーズ氏は、過剰摂取による栄養バランスの乱れや副作用を避けるためにも、サプリメントではなくさまざまな天然食材からカリウムを摂取することを推奨しています。
 

その他の高カリウム食品

カリウムは、サプリメントよりも食品から摂るのが最もバランスよく取り入れられる方法です」とルーズ氏は話します。単一の栄養素だけを補うサプリメントは問題が起こる可能性があり、カリウムは多ければ良いというものでもないと注意を促しています。「それに、食べ物から摂るほうが楽しいですし、何よりおいしいですからね」とも付け加えました。

アボカドに加えて、以下の食品もカリウムがとても豊富です。
アボカドに加えて、カリウムが最も豊富に含まれる食品がいくつかあります。

・アプリコット

・レンズ豆

・どんぐりカボチャ

・プルーン

・ベイクドポテト

・インゲン豆

ルーズ氏によると、カリウムの摂取を最適化するには、果物や野菜、ホールフード、脂の少ない肉類、乳製品などを幅広く食べることが大切だといいます。また、ツナや肉類、ひよこ豆、カンタロープメロンやホウレンソウといったさまざまな果物や野菜に含まれるマグネシウムやビタミンB群(特にB6)は、カリウムの吸収を高める働きがあるとも説明しています。

カリウムをしっかり取り入れるための食事のアイデアとして、彼女は次のような例を挙げています。

栄養士が推奨するカリウム補給メニュー

朝食: カッテージチーズと新鮮なベリー
昼食: 七面鳥とアボカドのクラブサンドイッチ
夕食: 野菜炒めと赤身の肉

このように、多くの食品から私たちは必要なカリウムを得ることができますが、アボカドの魅力はカリウムが豊富なことだけではありません。アボカドが健康にどのように役立つのかに加え、その切り方や保存方法、おいしいレシピまで知りたい方は、大紀元の「アボカド必携ガイド」をぜひご覧ください。

(翻訳編集 正道勇)

鍼灸医師であり、過去10年にわたって複数の出版物で健康について幅広く執筆。現在は大紀元の記者として、東洋医学、栄養学、外傷、生活習慣医学を担当。