フライドポテトが中華に?イギリス人が愛する料理にアメリカ人が困惑する理由

もし2026年の元日にXなどのソーシャルメディアを開いたなら、大西洋を挟んだ「味覚の戦い」に出くわすかもしれません。

画面の一方では、イギリスのネットユーザーが自分たちの「魂の料理」だと考えるものを、興奮気味に披露しています。それは、フライドポテトが山盛りにされ、濃厚なカレーソースがたっぷりとかけられた「イギリス式中華」です。

一方、画面の反対側では、アメリカのネットユーザーが次々と顔を覆い、コメント欄に戸惑いの声を書き込んでいます。「なぜ中華料理にフライドポテトが入っているのですか?」「あのセメントのようなソースは何なのですか?」といった具合です。

アメリカ人にとって、中華のテイクアウトといえば通常、「ゼネラル・ツォー・チキン(ツォ将軍のチキンとも呼ばれ)」、カニワンタン、そして象徴的な白い折りたたみ式の紙箱を思い浮かべる人が多いでしょう。しかしイギリスでは、まったく異なる物語が展開されています。

CNNの観察によりますと、イギリス式中華とアメリカ式中華の間には、ほとんど共通点がありません。この違いは具体的な料理において特に顕著で、アメリカのネットユーザーがソーシャルメディア上で、驚きから「衝撃」に至るまで、さまざまな反応を示すほどです。

アメリカ人は白いご飯を合わせるのが一般的ですが、イギリス人は必ず「ソルト&ペッパー・チップス」を注文します。

アメリカには甘辛いゼネラル・ツォー・チキンがありますが、イギリスには巨大な「スイート&サワー・チキンボール」があります。これは、厚い衣に包まれ、ピンポン玉ほどの大きさに揚げられた鶏肉です。

イギリス式中華には「海苔チップス」と呼ばれる人気の軽食がありますが、多くのアメリカのネットユーザーは、それが実はカリカリに揚げた「キャベツ」であることに驚いています。

ソーシャルメディアに投稿されたある動画では、アメリカのネットユーザーが半信半疑の表情で、焼きそばにカレーソースをかけてみます。そして眉を上げ、こう認めています。「確かに何かが加わりました。皆さん、私はカレーソースに夢中になりました」

なぜイギリス式中華が、このような「色が濃く、味も濃厚な美味しさ」へと進化したのかを理解するには、1950年代のマンチェスターに立ち返る必要があります。

『ガーディアン』紙の報道によりますと、当時、伝説的な存在とされるリリー・クオック氏が香港からイギリスに渡り、マンチェスターに定住しました。異国で生き抜くため、彼女は35日間の航海中に学んだシンガポールのラクサと、インドの香辛料のエッセンスを融合させ、「セメントのように濃厚な」カレーソースを開発しました。

孫娘のヘレン・ツェー氏はCNNに対し、この工夫は、ソースがイギリス人の大好物であるフライドポテトによく絡むようにするためだったと語っています。まさに、この徹底したローカル化によって、彼女は家族の事業を軌道に乗せることに成功しました。

アメリカのチャイナタウン文化とは異なり、イギリスの華人は競争を避けるため分散して居住してきたため、このコミュニティは長らく文化的に「見えにくい」存在とされてきました。「底辺」というレッテルから抜け出すため、ヘレン・ツェー氏は一度弁護士へ転身しましたが、最終的には姉妹とともに家業に戻る決断をします。

2004年、彼女たちは「スイート・マンダリン」レストランを再開し、祖母が築いたかつての栄光を取り戻そうとしました。ヘレン・ツェー氏は「私たちは戻ってきました。家族の名声を取り戻しました」と語っています。これは単なる事業の再生ではなく、家族の尊厳を回復する行為でもありました。

(翻訳編集 解問)

李言