1989年3月13日にテキサス州出身のリジー・ベラスケスは、体重が増えず、外見にも大きな影響を与えてしまう稀な症候群を発症し生まれました。この症候群を発症している人は世界で3人だけだそうです。
その症候群は脂肪異栄養症と呼ばれています。脂肪異栄養症は、体が脂肪組織を沈着できないという稀な遺伝的障害です。体脂肪がないため骨骨しい体つきになってしまいます。
この病気は健康にも影響を及ぼし、早老を引き起こします。64ポンド(約29 kg)を超えたことが一度もないリジーは、体のエネルギーレベルを維持するために高カロリーの食事を頻繁に食べる必要があります。彼女は右目を失明しており、もう一方の目も視界が限られてしまっています。
幼い頃、リジーはその外見のために、頻繁にいじめにあいました。カトリック教会で育った彼女の信仰と宗教的生い立ちが、そのような逆境にあっても彼女を強くポジティブに支えてくれていました。また、彼女は両親に対し敬意の気持ちを忘れません。両親は生涯にわたって彼女を愛し支えてくれたそうです。
リジーは幼稚園に通うまで、他の子供たちと外見が違うように見えることに気づいていませんでした。他の子供たちは近くに座りたがらず、彼女を指差したりしてきたそうです。彼女は親に学校での出来事をいつも話し、両親は彼女にあなたは価値があるのだということを常に言い聞かせてくれました。
「あなたには何も問題ないの。あなたは他の子供たちよりも小さいだけよ。あなたは美しくて頭が良く、何でも成し遂げることができるのよ」と彼女を安心させたそうです。
「未知のものにたくさん直面して辛かったけど両親がいつも私を愛してくれました」とリジーは述べています。
「ただ、私は他の人と同じように溶け込みたかったのですが、それは本当に難しいことでした」 「医師や両親を責めることはなく、いつも自分ばかり責めていました」
彼女は17歳のときに、自分が「世界で最も醜い女性」として宣伝されているYouTube動画を発見しました。動画は口コミで広がり、コメントセクションにはたくさんのひどい発言が書かれていました。
「誰かがコンピューターの画面から拳を突きつけて、私を物理的に殴りつけているように感じました」
彼女は作家となり、いじめ問題に取り組むための3つの自助本を書き上げました。 2014年に出版された彼女の最新の本「A Brave Heart、The Lizzie Velasquez Story」は、同タイトルのドキュメンタリーもリリースされました。
リジーは最も恐ろしい運命を乗り越えてきた女性と言えるでしょう。内面も外見もとても勇敢で美しい人です。
「私をモンスターと呼んだすべての人を報いる最良の方法は、より良い自分になることでした」と彼女はTEDのトークで述べています。
「最も醜い女性」と呼ばれたリジーは、逆境やいじめっ子に対して優しく勇敢であることが証明されています。
「私たちがどんな人であろうと、どんな大きさであろうと、最後の日には私たちは皆人間なのです。次回自分とは違うと感じる人を見たときは、どうぞそのことを覚えておいてください。面白おかしくコメントをしているかもしれませんが、コメントされた人はとても不快に感じることでしょう。画面を介して傷つけない言葉で愛を広めていきましょう」とFacebookページに投稿しました。
(大紀元日本ウェブ編集部)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。