【大紀元日本11月4日】国連統計によれば、ビルマのアヘン生産量は下降の一途をたどっている。しかし、国連麻薬問題を取り扱う職員は、農民にケシの栽培を止めさせるためには、他の収入源が必要と示唆した。VOAが伝えた。
国連麻薬および犯罪部門(以下、国連麻薬犯罪)は、年次調査報告で、ビルマのアヘン状況について、2014年までにアヘンを全面的に除去するための15ヵ年計画は順調に進められていると述べた。しかし、担当官は、強硬な反麻薬措置は人道的問題をもたらす可能性があると警告した。なぜなら、麻薬の生産を担うもっとも貧困な農民は収入が断ち切られることによって、生活難が生じるからだと話した。
ケシの栽培面積は25%減少
国連の調査報告によれば、今年のビルマのケシ生産面積は25%減少し、アフガニスタンに次いで世界二位を占めるアヘンの総生産量は昨年の370トンから312トン(昨年の23%から21%)に減少した。
ビルマ軍政は90年代後半に他の民族と停戦協定を結んだのち、当局はケシ栽培地域に対するコントロールを強化した。そのことが、アヘン生産量の減少に繋がったとみられる。
国連麻薬犯罪のアキラ・フジノア氏は、殆どの農民は食糧のためにケシを栽培し、それを換金するか米と交換して生活していると話し、他の収入源がなければ農民は再びケシの栽培を開始する可能性があると懸念している。
国連職員によれば、人権問題で広く非難されたビルマ軍政および国際援助機構は、農民に対するケシ以外の農作物の栽培誘導および指導が不足していると指摘している。