【大紀元日本11月20日】世界食糧計画(国際食糧計画)が、早ければ 15日から北朝鮮で運営する食品加工場を閉鎖すると明らかにした。韓国DailyNKが報道した。
世界食糧計画北京事務所ジェラルド・ポーク報道官は14日 RFA(ラジオ自由アジア)のインタビューで、「早ければ 15日から食品加工場の稼動が全面ストップする。しかし食糧配給と配給監視作業は 11月末まで時限を延長、今年末まで持続する予定」と明らかにした。
北朝鮮政府は最近、北朝鮮緊急援助によるすべての食糧配給とその透明性を確保する監視活動を11月末までに終結するよう要求していた。世界食糧計画の決定は、これによるもの。
北朝鮮は去る8月末、「人道的支援よりは開発援助が必要」と、北朝鮮内で 10年間緊急援助活動をして来た国際支援団体に中断と撤収を通告した。
ポーク報道官は、「これにより国際食糧計画の北朝鮮内における支援活動は全般的に停滞する。食品加工場だけではなくその他の事業も今月中にストップする予定」を明らかにした。
このように救援活動が縮小するため、今月だけでも国際食糧計画の配給対象である 650万人のうち、約360万人が食糧支援の恩恵を受けることができなくなる。幼稚園と保育園に通う北朝鮮児童約 250万人、日雇いの対価で食糧支援を受ける(food-for-work) 110万人がそれである。
国際食糧計画が北朝鮮内で運営している食品加工場19箇所では、混合食品、 高カロリーのビスケット, 栄養価の高い麺などを生産して来た。主に5歳未満の乳幼児と妊婦、老人など北朝鮮の脆弱階層に供給された。
国際食糧計画によればこの工場には現在、北朝鮮住民約2,100人余りが働いており、これらの90%は女性であるという。
ポーク報道官は「現在北側と、世界食糧計画の今後の北朝鮮支援事業について論議しています。先週平壌で再開された協議で何の進展もありませんでしたが、双方は時間さえあれば今週中毎日でも会って協議する予定です」と付け加えた。
国際食糧計画は先月26日から27日までの二日間、ローマ本部を訪問したリ・ホンシック北朝鮮外務省国際機関局長らとこの問題を協議したが見解に差異があったと明らかにした事がある。
ポーク報道官によれば、「国際食糧計画が開発援助事業をするようになる場合の運営方式について北朝鮮政府及び食糧援助国たちと交渉中」だが 、「合意に到逹した場合、事業計画を承認する国際食糧計画の取締役会が来年2月に開かれるため、事業を始めることができるには3月である」と言う。