カナダ下院解散総選挙、12年ぶりの保守党政権

2006/01/24 更新: 2006/01/24

【大紀元日本1月24日】カナダ下院解散総選挙(定数308)の投開票が23日、行われた。同日午後10時から開票結果が順次発表され、地元テレビによると、与党自由党を抑え、野党保守党が勝利を収め12年ぶりの政権交代が確実となった。中道左派の自由党ポール・マーティン首相に代わり、保守党のスティーブン・ハーパー党首(46)が、2月中旬にも新内閣を発足する。

地元テレビの開票速報によれば、定数308のうち、解散時98議席だった保守党は、自由党の地盤であるオンタリオ州でも議席を伸ばし最終的に120議席に迫ると予測され、自由党(解散時133)は110程度とみられている。ただ保守党は単独過半数の155には届かず、少数与党政権にとどまるようだ。

自由党は1993年以来長期政権を担ってきたが、広報宣伝費をめぐる補助金不正支出疑惑などが発覚し、腐敗批判により有権者の信頼を失った。一方、保守党は政治腐敗対策や減税策を中心に訴え、支持を獲得した。

これまで自由党政権は米国のイラク戦争派兵要請を拒否するなど対米独自外交を続け、内政でも同性結婚を認めるなどリベラルな施策を行っていたが、今後は、米国のミサイル防衛構想に前向きである保守党が、対米協調、保守化路線を強化していくと思われる。

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