米下院「米中経済評議会」、「中国の内部動乱」公聴会を諮問

2006/02/07 更新: 2006/02/07

【大紀元日本2月7日】米議会下院の米中経済安全評議会は2日、「中国の内部動乱」について公聴会を開いた。米シンクタンク・中国問題専門家3人がそれぞれ、中国の経済改革により国内の動乱が加速していると詳細に分析した。米中央情報局員は、中共の独裁専制が内乱を誘発しているとの見方を示した。

同公聴会で発言した中国問題専門家は、カーネギー基金会・中国問題シニア研究員のアルバート・ケイデル氏、国際トラック・ドライバー協会トップ・コーディネーターのデヴィッド・ウェルカー氏、米国ニューヨーク・サラ・ローレンス学院でアジア研究専攻のジョシャ・ムルダビン教授。

合法性を失った中共政権

ムルダビン教授は、「中国の過去25年間の経済発展は、環境の破壊および侵食を代価として支払ってきた。その過程で、中共政権は民衆にとっては、すでに合法性を失っており、中共は現在、あらゆる直接的および間接的な抗議に直面している」と指摘した。

中共政府筋の統計によると、2005年に中国国内で87,000件の抗議事件が発生したという。すなわち、1日あたり240件の抗議事件があったという計算になる。

同教授は、「ここ20年間、中国市場の改革および経済発展による深刻な環境問題や社会問題を見れば、同政権の合法性が現在直面している抗議も理解できる」と示唆、さらに、「世界産業の足場として利用される中国と、忘れられた辺鄙な田舎を持つ中国が、現在の中国を代表する2つの側面」との認識を示した。

また、「昨年12月に広東省汕尾市東洲村で起きた地元警察が村民を射殺した事件や松花江汚染事件がよい例である。改革により環境・社会問題が深刻化し、農村動乱を誘発したのであり、中共政権は既に合法性を失っている」と説明した。

農地の強奪で抱える時限爆弾

ムルダビン教授は、「北京当局は新しい工業や施設建設のために、農民の土地を強奪し、制限なく開発を進めてきた。しかし、農民が政府側から得た補償金は約束より少なく、生活を維持する基本的なものも奪われている。多くの農民は労働者に転じ、全国各地へ転々と仕事を求めに出かける羽目になった」と指摘した。

また、「農地の多くが道路敷設、発電所、ダム、ゴミ処理場等に転用され、都市生活者のツケを支払わされる形となっている。農民の所得は少なく生活は困難なのに、地方政府は何も言わないため、村民たちは危険を顧みない行動を取らざるを得なくなった。数年にわたる陳情・平和的抗議が最終的に失敗し、補償金を償還できなかったため、昨年12月、発電所へ通じる四方の道路を封鎖した」と説明した。

ムルダビン教授は、「中共は今回の事件をその他の大規模な抗議活動における根本的な解決の機会として利用すべきだったが、同事件を地元警察当局の過失であるとして、簡単に済ませてしまった」と指摘した。

さらに、「中共当局が政策を改変して、国民の大多数を占める農民の需要を満足させることができなければ、集団抗議に引き続き直面するだろう」と示唆、「中共当局がこの問題の袋小路の出口を見つけ出そうとしない限り、社会不安は増加、農村が危機に陥り、政権は合法性を喪失する」と警告した。

情勢の緊張化を促す官僚腐敗

ケイデル氏は、昨年中国国内で起きた抗議事件87,000件について質疑し、「それぞれの事件に関する性質、原因、場所、暴力の程度および最終的な処理結果の報告がない」と指摘、「国際メディアは中国国内の大事件について一部、調査報告を行ったが、部分的に過ぎない」と述べた。

ケイデル氏は、「経済発展・制度改革が産んだ官僚腐敗構造は、情勢の緊張化を促した」「しかし、現行の制度下では、官僚腐敗を減少させることは極めて困難である」との認識を示した。

労働者の集団抗議

ウェルカー氏によると、NGO独立組織「中国労働者通信」が発表した、「2000~2004中国労働者報告」の中で、中共のみせかけの経済政策に影響をうけている労働者には二種類あるとという。

「中国労働者通信」によると、中国労働者が立ち上げる集団抗議活動に参加する2種類の人たちのひとつは、主に東北、西北、西南および中部平原地区に集中しており、大多数を占める失業者。もうひとつは都市の戸籍を持たず、都市で就労している農民労働者(民工)と呼ばれる者で、主に東南沿海の経済発展地区および外資系現地法人に雇われているという。

「中国労働者通信」によると、中国労働者が直面している苦境は、権利不足の問題ではなく、権利が剥奪されたことに起因し、過去数年間における労使間の衝突が、労働者および地元政府間の衝突に発展、社会的衝突となったという。

ウェルカー氏は、中共は現在の改革路線で人民、政府間の衝突を激化させているため、民衆の抗議活動もこの流れに乗って日々加速してゆくとの見方を示した。

関連特集: