フィリピン・アロヨ大統領、「国家非常事態」を宣言

2006/02/25 更新: 2006/02/25

【大紀元日本2月25日】フィリピンのグロリア・アロヨ大統領は24日、テレビを通じ国家非常事態を宣言、民間の集会やデモ活動全てを取り消した。また、政府または公共秩序にとって脅威のある者に対して、国家の安全を考慮し、止むを得ない場合、治安当局には強制連行する権限が与えられ、メディア関係を含む民間施設の接収も可能という。

マニラ大統領官邸前で検問所の前に障害物を用意する治安部隊(AFP/Getty Image)

フィリピン軍総司令部前に集結する陸軍部隊(AFP/Getty Image)

フィリピン軍総司令部前に集結する陸軍部隊(AFP/Getty Image)

フィリピン軍総司令部前に集結する陸軍部隊(AFP/Getty Image)

中央社によると、フィリピン国軍参謀総長、ジェンロソ・センガ大将は24日、フィリッピン陸軍特殊部隊が兵団指揮官ダンニロ・リン准将、ジルビン大佐を拘束したと発表、二人は武装兵士を引率しデモ行進に参加、クーデターを企てていたという。

マルコス元大統領を放逐した1986年2月25日の「ピープル・パワー革命」20周年を記念する前日の24日、国内左右の過激派組織は、アロヨ現大統領の2004年不正選挙疑惑に対し、4万人規模のデモ活動で抗議する予定だった。

フィリピン文部省は当日、幼稚園から大学までの授業を全面的に中止したが、理由は説明されていない。大統領官邸、マニラ市内の検問所付近では治安と平静が回復されつつあるという。

関連特集: