【大紀元日本3月5日】中共内部消息筋によると、一年後の第17回全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の組織改正を目標に、中共高層内部はすでに「権力分配機制」をスタートし、人事および政策研究を講じる改正方案を進めているという。この方案の実現により、現在の9人の常任委員制度が廃止され、現職・政治局委員9人のうち、黄菊氏、李長春氏、羅幹氏は解任される見通しであるという。
香港「開放」誌によると、現在3つの方案が検討されている。第一方案は、常任委員制を廃除。政治局内に総書記および書記のみ設置する。第二方案は、5人の常任委員制にする。総書記、国家副主席、総理、中紀委書記および政法委書記の5人で指導層となる。第三方案は、第二方案の5人制に、さらに全人代委員長および政協主席を加え、7人の常任委員制にする。
情報筋によると、現時点では、3つの方案は検討中であるため、人選はまだ考慮されていない。しかし、方向性はいくつかすでに見られたという。すなわち、少なくても現行の9人制は廃除され、より集権化、簡素化するものとみられている。また、いずれの方案においても曽慶紅氏は必ず入っており、曽氏の権力はより強化される。特に、第一方案での曽氏の地位が際立っているという。中共は、第17回全人代の常任委員制度が廃除されれば、書記処の地位および権力が相対的に増大するとみられ、総書記がほぼ「権力を一手に収める」ことになろう。
なお、解任される3人についての理由として、羅幹氏は2007年で72歳となり、高齢である。次の黄菊氏は、すい臓がんに罹っており、重体であるといわれている。そして、李長春氏は、いずれの方案においても配置するべき場所がないためであるという。