福建省:土地強制収用で1万人が生活難に、抗議する住民代表ら勾留される

2006/03/23 更新: 2006/03/23

【大紀元日本3月23日】福建省莆田市の農民・黄維忠氏は土地を強制的に収用された農民らの権利を守るために、当局に逮捕され、3月20日、地元の裁判所で審理が行われた。情報筋によると、莆田市は2005年5月より、数回にわたり都市建設の名義で農民の土地を収用したが、一部の政府職員が、村民に支払う土地補助金、補助金および建物補助金を着服したため、10ヵ所の村で1万人あまりの村民は生活困難に陥ったという。

調べによると、黄氏は住民代表として、行政および司法手続きに則り問題解決を図ったが、当局関係部門に受理されなかった。村民らはその後、2005年8月4日に福州市公安局宛て抗議のため集会パレードの申請を申し込んだが、却下された。

黄氏は2005年11月9日、667世帯の農民の代表として、直訴するために北京へ出かけたが、当日、莆田市警察に地元へ強制的に連れ戻された。黄氏はさらに12月28日に逮捕され、今年の2月28日に「社会の治安を乱す」の罪で莆田市城廂区検察院に起訴され、莆田市第二拘置所に監禁された。

黄氏の代理人弁護士である陸光弁護士はインタビューに対して、黄氏が無罪である証拠をすべて把握しているとし、無罪判決の確信を表明した。陸弁護士によると、審理の当日に900人以上黄氏を支援する地元の村民が裁判所の外に集合したという。また、黄氏も自ら無実であることを弁護したと語った。

昨年11月25日、当局は黄氏に対して家宅捜査を強行し、長男・黄杰斌氏を勾留したという。また翌日、「社会治安を乱す容疑」で次男の黄超平氏が学校から呼び出されたという。黄氏が逮捕されてから、家族は精神的にひどい打撃を受けたという。

陸氏はまた、黄氏を面会した際、黄氏の口元に血が染み出ている傷痕がみられ、殴打されたことが初めて分かったという。

農民らからの委任状(大紀元)

(記者・辛菲)
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