このほど発表された台湾の国家安全報告によると、中共は台湾に対し「友好国との関係を断ち切る」「国際政治上の活路を遮断する」「国際条約締結の手段を途絶する」という「三光戦略」により台湾外交を封鎖、台湾友好国を脅迫しつつ利益で誘い、台湾と非友好国との国交発展に干渉し、台湾の国際組織加入を妨害、台湾の地縁戦略を分断していると指摘した。中央社が伝えた。
この国安報告は今月20日に発表された。特に、「国家の安全に対する内外の脅威」の章では、中共の台湾に対する外交封鎖の脅威について説明、近年、中共の国際社会における影響力増大に伴い、台湾の対外関係は情勢が更に厳しく、その具体的な方法は以下のようなものだという。
「友好国を脅迫しつつ、利をもって誘う」では、中共は元借款や市場の開放を提起し、友好国を利によって誘い、台湾との断交を図る。国連においては、安保理常任理事国の地位を利用して台湾友好国に圧力を掛け、台湾の加盟承認を取り消そうとする。
次に「台湾と非友好国との国交に干渉し、台湾の国交発展を全面的に途絶する」では、中共は常に中止を申し入れ、抗議等の厳重手段を持続、台湾の非友好国との関係発展を妨害する。
国安報告では、中共外交は伝統的に台湾と非友好国との関係を妨害しているだけでなく、経済貿易、文化等の領域でも同様に横暴であるという。東南アジア諸国はかつて台湾と密接な関係を持っていたが、中共が利により誘い圧力を掛けてきたため、台湾当局との接触を回避するようになり、台湾とWTO加盟国とが自由貿易協定を締結しようとする際の障害になっているという。
報告によると、中共の対台湾外交封鎖の第三番目の策略は、「台湾の国際組織加盟を無効にし、民間による国際交流を圧縮する」、中共は台湾が既に登録加盟した国際組織に対し、台湾という名称を改めるなどして、台湾の国際的人格を矮小化し、台湾の参加空間を圧縮し、台湾の参加する階級等の方式を降下し、台湾が国際社会で更に貢献する道を途絶している。
国安報告によると、台湾が未だ登録していない国際組織に対しては、中共は「一つの中国」という原則を持ち出し、台湾加入の道を途絶する。あるいは世界保健機構での傍聴席参加と同様、台湾が参与可能な国際組織上の地位を矮小化する。
この外、台湾民間団体と台湾国民が、国際NGO組織に参加しようとすると、中共の圧力により不平等な待遇を受けるという。
報告中の「善隣政策により台湾の地縁戦略価値を分断」では、中共はアジア大洋州の国家と善隣政策により血盟関係を締結し、台湾のアジア太平洋における政治的な結束と戦略価値を逐次分断し台無しにしているという。