【大紀元日本7月12日】中国では大学入試が終了し、合格した学生の家庭が、大学の学費を負担できずに自殺するという悲劇が相次いで発生している。
山西新聞網の報道によると、先月19日、楡社県西馬郷新村に住む陳東生さんが、息子の学費を払うことができないことを苦に、農薬を飲んで自殺した。病院で救命活動が行われている時、陳さんは、大学に合格した息子に対し、父親の役目を果たせず申し訳ないと語ったという。息子の陳力さんは、事情を早く知っていれば、大学進学を断念してでも父母の面倒を見て、家で農業をしていたのにと辛そうに述べた。
また、同月27日、山西省翼城県に住む李海明さんは、娘の大学入試の成績を知った2日後、戸の枠の上で首吊り自殺を図った。報道によると、李海明さんは生前、隣人に対し、娘が今年必ず大学に合格すると信じているが、自分には父親としての能力がなく、あれだけの学費をどうやって工面していいのかわからないと語っていたという。
中国の大学の学費及び雑費は、年間で4000元~6000元であり、一部の有名学校の人気専門課程に到っては、10000元余りにもなる。学費及び雑費、宿舎費、食事代、書籍費、日常経費等の各支出を踏まえると、一学生の一年間の最低消費額は年間10000元以上になる。
自殺した農民の家庭収入からすると、陳東生一家の場合、7,8年分の収入で、やっと子供の1年分の学費が負担できるという計算になる。更に、彼らの32年分の収入で、はじめて一人の大学生を養うことができる。