世界初、世界臓器移植大会がボストンで開幕

2006/07/26 更新: 2006/07/26

【大紀元日本7月26日】世界初の世界臓器移植大会が7月23日、ボストンのハイニスセンター (Hynes Convention Center)で開幕、85ヶ国6000人以上の医師、研究者らが参加して、5日間の予定で移植技術や医療倫理問題をはじめ、中国の法輪功学習者を対象とした臓器狩りの問題なども注目を集めた。大会の開幕式では、アロンゾ・モーニング氏(=米国NBAのバレーボール選手)が臓器移植の受益者として発言し、助け合う精神を発揮し、危篤状態にある患者達に救済の手を差し伸べるよう呼びかけた。

大会は米国臓器移植医師学会(American Society of Transplant Surgeons)、米国臓器移植学会(American Society of Transplantation)及び臓器移植学会(The Transplant Society)が共催し、大会の主席は著名なマサシュセトス総合病院(Massachusetts General Hospital)の外科主任コシミ医師(A.Benedict Cosimi)が務めた。

身元不明の臓器提供には反対=米国スター・スポーツ選手

米国バレーボール選手アロンゾ・モーニング氏は招聘に応じて開幕式に出席し発言した。2000年のオリンピックで金メタルを獲得した同選手は間もなくある珍しい心臓病に罹ったと診断され、従兄から提供された腎臓の移植手術を受け、2年半後現役に復帰することができた。

モーニング氏は、手術後の医療費は毎月千ドル余も掛かるため、臓器移植者のための医療費補助と医学研究基金として数百万ドルを寄付した。

モーニング氏は臓器の提供者の資料について言及し、臓器移植を受ける患者として、臓器提供者の資料を明らかにすることは非常に大事なことであり、身元不明の臓器提供に反対していると述べ、臓器移植の必要ある人々が多くの人々の寄付を受けられるよう願っていると話した。

中国と提携したい製薬会社は一社もない

大会に「医療倫理」という特定テーマについて討論され、特に臓器移植に関する国際標準と関係規定、及び中国を含めた臓器移植医療倫理などの問題に関心が寄せられた。大会の議事日程委員会ウッド医師(KathrynJ.Wood)は、大会は世界保健機構(WHO)との連携を協議していると話し、大会主席コシミ医師は、中国で起きている、法輪功学習者から生きるまま臓器摘出する事情と、カナダからの調査報告書について知っており、この医療倫理と違反していることは事実であると実証されれば、大会委員会と国際臓器移植界はこれに関し譴責するだろうと話した。

大会の賛助会社アステラス製薬のある研究主管は、同社は中国といかなる人体臓器移植面の提携も結ばないと発言し、中国には臓器移植に関する法律や規定はなく、死刑囚を臓器の資源とする行為に賛成できない。中国臓器移植に関する問題は多く発生しており、臓器移植関連の研究を進めている製薬会社には、中国の当該関係者と提携したいところは一社もないという。

別の臓器移植管理・情報提供会社の主管ザワラ氏の話しによると、米国の臓器は不足しており、米国民は皆が臓器を提供しても足りない状況にあるという。

ある日本の女性医師がアジアの一部の国々で自分の意思で臓器を提供している現状について紹介し、日本、香港などの国家や地域では今まで僅か1000から2000人しかないが、中国近年の状況(ドナーの多さ)は不可解な現象だと述べた。

中国から参加した医師は約100人余で、臓器移植と関係する論文を70余提供した。「法輪功迫害真相調査国際組織」は23日にある通告を発表し、中国の法輪功学習者臓器狩り事件を調査する対象者の名簿を提供した。中には、同大会に論文を提供した武漢同済病院の陳知水氏や陳忠華氏もいた。

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