韓国民間団体、歴史を歪めると中国当局に抗議

2006/09/10 更新: 2006/09/10

【大紀元日本9月10日】韓国民間団体は中国政府シンクタンクである中国社会科学院が行っているいわゆる「東北プロジェクト」を通じて朝鮮古代史を歪めたことに強く抗議し、中国への旅行や観光などの活動をボイコットし始めた。 VOAが伝えた。

韓国国学運動市民連合会と世界国学院青年団などの四つの民間団体は記者会見において、中国政府当局が国家政策プロジェクトとして実施している「東北プロジェクト」では、高句麗と渤海国は中国の属国だと称したことに対して、高句麗史、古代朝鮮史及び渤海史を歪め、大韓民国の正統性を害ったと強く非難した。

*中国への観光をボイコットする

これらの民間団体は、中国への観光活動をボイコットする運動を起し、また1千万人が今回のボイコット活動に参加するために署名活動を行っている。さらに、駐韓国中国大使館の前に抗議活動も行っている。各民間団体は中国当局に対して、歴史を歪める行動を停止し、韓国および北朝鮮の人々に謝罪するよう求めた。各民間団体は中国当局の歴史を歪める行為を阻止するために、韓国政府が他のアジア各国と連携し、今回の機会を用い、国内外に歪められた韓国歴史を積極的に見直すよう韓国政府に要請した。

これに対して韓国外務省官僚は、韓国は外国を通じて中国当局に明白な意向を伝えるほか、歴史問題について研究者に関連学術研究を進めていくよう支援する、と示した。

一方、駐ソウル中国大使館は、「東北プロジェクト」は中国社会科学院の学術研究項目で、政府の政策行為ではない、とコメントをした。

東北プロジェクトとは、2002年中国社会科学院及び中国吉林省、遼寧省、黒龍江省が共同に行った「東北辺境における歴史上の疑問および理論を研究する」との学術活動である。この学術研究活動にはおよそ5年かかり、総経費1500万人民元といわれている。近年、多くの韓国国民に注目されている。

関連特集: