中国当局、日本製化粧品に改善要求、メーカー事実否定のコメント

2006/09/20 更新: 2006/09/20

【大紀元日本9月20日】中国国家質量検験検疫総局(品質監督部門、下略:国家質検総局)は9月15日、日本製化粧品「SK-Ⅱ」ブランドの9品目から、使用禁止品目であるクロムおよびネオジムが検出されたと発表したのに続き、日本政府の関連部門や、駐中国の日本大使館に同問題の改善を要求する書簡を送った。製造元とされる日本P&G(マックスファクター)社の中国支社は同日、関連商品の返品手続きを受け付けるとの声明を発表すると同時に、日本語ホームページで中国当局の発表を否定するコメントを発表した。

中国当局の機関紙「人民日報」の日本語ネットの報道によると、国家質検総局は日本政府の主管部門や、駐中国の日本大使館に書簡を送り、今回の問題について、日本政府による対中輸出化粧品への管理の強化や、中国の国家基準に満たすことを保証するよう求めた。また、国家質検総局は中国各地の検査機関に対し、日本からの輸入化粧品の検査を強化するとの通達を出したという。

製造元の日本P&G社の中国支社は「既にこの9種類の商品を買った消費者は返品をすることは可能。消費者がレシートを持参すれば返品書類にサインする」と発表している。関連情報によると、該当商品の最低価格は500元(約7千円)を超えているので、一般の消費者はまず手が出せない商品であるという。

広東省深セン市の売り場で、現場の販売員は返品する際にレシートが必要とのことについて、「現在深センのマーケットには多くのSK-Ⅱの偽物が出回っており、もし偽物を持って来る消費者の返品に応じたら、会社の損失になってしまうので、このような規定で対応している」と説明した。

また、中国紙「北京晨報」の報道によると、北京市内の各大型商業施設の同ブランド専売店には、消費者からの返品要求が少なからず寄せられている。市中心部のデパート「賽特中心」の同社の売り場では、返品を求める消費者が一日に約30人が訪れた。一部の売り場では販売員は、該当商品外のSK-Ⅱ化粧品や、空瓶での返品を拒否したため、摩擦が起こっているという。

一方、製造元の日本P&G(マックスファクター)社は同社ホームページで中国当局の発表を否定する以下のコメントを発表した。「当社では、SK-IIのすべての製品において、今回、中国で報道された成分を原材料として配合しておりません。当社では、製品の品質と安全性をもっとも重視しており、すべてのSK-II製品においても、その開発・製造において、厳格な安全性試験を行ったうえで販売しております。また、中国への輸出においても、当社での品質検査はもとより、中国の輸出入管理当局で承認を得たものが市場に出荷されており、安全性上の問題はないと確信しております。当社では、なぜ今回のような報道があったのか、今後、中国当局と協力のうえ早急に事実確認を進めるとともに、今後の対応を検討してまいります」。

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