【大紀元日本10月7日】国境なき記者団は、中国の広州で人権活動家・郭飛雄氏が9月30日に警察当局に逮捕されことを明らかにし、警察当局に対して郭氏の解放を呼びかけた。情報筋によると、北京の人権弁護士・高智晟は警察当局に正式に逮捕された。これに対して、高氏の弁護側はまだ書面通知を受け取っていないという。一方、山東省の人権活動家・陳光誠氏も少し前に、判決を言い渡された。ラジオ自由アジア中国政府が人権擁護運動者に対する一連の弾圧は何を意味するのかについて、人権弁護士および人権活動家らは前向きの見方を示しているという。
陳光誠氏は山東省臨沂地区当局が7千人の妊婦に対して強制的に人工流産などの不当な手段で人口を抑制していることを告発したが、陳氏と行動を共にした滕彪弁護士は、高氏および郭氏の逮捕は中国の人権擁護運動にとって、一大損失であるとし、人権擁護運動は多大な困難に直面しているとした。しかし一方では、中国の人権擁護運動は全体的に前向きに進展しているとし、国際および国内環境は共に人権擁護運動を促す方向へ発展しているとの見解を示した。
人権弁護士・陳永苗氏は、2003年に人権擁護が始まった当時、中国共産党(中共)政権は対応の仕方がまだ準備できていなかった。しかし、現在の中共は人権擁護者たちに対する扱いが狡猾になったと指摘し、2006年以降、中国の人権擁護運動は苦難に満ちていると分析した。同氏は、人権擁護運動を政治運動にすることは好ましくないことに言及し、高氏の逮捕は人権擁護が政治運動化する傾向を阻止し、人権擁護が政治活動からの脱却に一歩近づいたとの見解を示した。
滕彪氏はこれに同調し、高氏は智恵と勇気を伴う人であるとし、高氏の行為は全て合法であり、非暴力な原則を堅持し、人権擁護運動の政治活動化には反対した。人権活動家の間では、人権擁護運動の政治活動化の議論が続く中で、中共政権が人権擁護者に対する弾圧手段の多くが非合法であることに全員の意見が一致している。
米マリエタ学院の政治学・易小熊教授は、中共政権は近年、党内または党外の「雑音(反発な声)」」に対して、一律に尋常でない手段によって抑圧していることについて、2つの原因に由来すると分析した。すなわち、近年の経済発展が、中共に自信をもたらし、それによって中共は横暴を極め、外部の世論を気にしないでやり放題となった。また、人権擁護運動に対して、約4年間控えめに処理してきたことに対して、これからは大々的に党内外の異見者に対して処理をして行く方向であると分析した。
易氏は、十七大を準備する重要な時期である現在、人権擁護人士たちは、これから先、少なくても半年間は、弾圧を受け続けるであろうとし、中共十七大終了すれば、弾圧が緩和されるとの見解を示した。