東方日報:中国旅行者、「マナー悪い」の代名詞

2006/11/05 更新: 2006/11/05

【大紀元日本11月5日】中国では10月1日から6日まで、国慶節のため大型連休となる。今年も往年と同様に、中国各地から数多くの旅行者が北京の天安門広場を訪れた。しかし、旅行者らは天安門広場をゴミ捨て場に変貌させたという。香港の『東方日報』は、中国人旅行者が「マナー悪い」の代名詞であるという評論を発表した。

同評論によると、旅行業界では、中国人旅行者のさまざまなマナー違反を「一高、二搶、三乱」(一高:大声で話すこと、二搶: 席を取るため、列に割り込んで我先と乗り物に乗り込むこと、また先を追い越すように自動車や自転車が猛スピードで運行すること、三乱:思いのままに痰を吐くこと、場所をかまわず思いのままにゴミを捨てること、思いのままに靴を抜いでリラックスすること)と呼んでいるという。外国の観光地では、わざわざ中国語、しかも簡体字で「お静かに」、「痰を吐き散らすな」などの標語が揚げられている。また、他の旅行客に迷惑を与えないように、一部のレストランでは「中国人旅行客専用席」も設けられたという。

また、同評論では、「五千年という悠久の歴史を持つ文明国である中国はかつて、礼儀の邦と呼ばれたが、現在、国内経済が目覚しく発展していると同時に、道徳は著しく退廃している」と指摘する。

中国は過去数十年以来、文化大革命、経済改革、官僚腐敗など、歴史的に大きな社会変化を経てきた。これらは道徳が退廃した原因である。中国当局は「五講四美」や「八栄八恥」などのスローガンを提唱し、「運動」の形で国民のマナー意識を向上させようと考えた。しかし、長い間にさまざまな「運動」、「革命」を経験してきた中国国民は既に「運動」や「スローガン」には麻痺しており、無関心になっている。

同評論は、民衆が中国政府当局の提唱したスローガンに無関心となった根本的な原因は、政府及びその官僚たちにあると指摘している。基本的な礼儀を身につけず、汚職、賄賂、腐敗などの事件が後を絶たない中国官僚たちはまず自分自身を厳しく律するべきである。そうすれば、はじめて中国国民のマナー意識が向上できると示唆した。

*「五講」は「文明、礼儀、衛生、秩序、道徳の尊重」、「四美」は「心を美しくし、言葉を美しくし、態度を美しくし、環境を美しくすること」を指す。

*「八栄」とは「祖国熱愛、人民奉仕、科学崇拝、勤勉労働、団結互助、誠実信頼、法規順守、刻苦奮闘」を指し、「八恥」とは「祖国損壊、人民背離、無知蒙昧、安逸怠惰、私利私欲、道義忘却、違法乱規、贅沢淫乱」を指す。

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