【大紀元日本1月3日】2006年12月31日昼ごろ、中国広東省広州朱江番禺石楼鎮に停泊していたタンカー(5千トンクラス)が爆発し、9人が負傷、周辺にいた労働者数百名が緊急避難、その爆風で付近の建物や周辺農家のガラスも割れたという。
消火現場(資料写真)
報道によると、爆発が起きた船舶は「昌運1号」。31日午後1時半ごろ、大きな爆発音が聞こえ、炎上した船から大きな勢いで上昇する黒い煙が見えた。船上にいた従業員15人の中、3人が重傷、6人が軽傷を負った。負傷した従業員の話によると、爆発したタンカーは修理中で、溶接の火の粉が油容器のほうへ飛び、残油に点火して爆発を起こした可能性があり。容器内の油が多ければ、さらに大きな惨事に発展していただろうと話した。
爆発が起きた後、現場に向かった消防車は、現場周辺の道が狭いため、救援に困難を来した。午後4時ごろ、消防船が派遣され、タンカーに近づいて消火作業をはじめ、同11時ごろ、鎮火した。
重傷の9人はほとんどがタンカー従業員。目撃者によると、負傷者中には既に意識不明で、顔はやけどで血だらけで、容貌の識別も困難だったという。
タンカーは岸壁から百メータ以上も離れて停泊していたため、従業員は容易に非難できなかった。救命ブイを着け、海に飛び込んだ従業員は120メートルの近く泳いだところで力尽き、「助けて!助けて!」と弱々しく叫んでいた。救援者が引き上げてみると、従業員の半身がやけどを負い、危篤の状態であった。
石油精製企業「番龍公司」の会社建物は同タンカーと近かったため、現場のガラスが爆発の震動でばらばらになり、アルミ合金の窓枠も変形したという。
事故現場は朱江支流である蓮花山水道で、入海口。番龍公司は2002年11月15日にも、1万トンクラスのタンカー爆発事故が起きており、周りの村民は地方政府に安全に対策の不備を何度も提言したが回答はないという。