中国成都市:資産家2人、タリウム中毒

2007/01/16 更新: 2007/01/16

【大紀元日本1月16日】中国南部の四川省成都市・四川大学付属病院は最近、患者2人がタリウム中毒と診断された。警察当局は、何者かが毒を盛ったとし、現在捜査中であるという。2人とも資産家であることで、人々の高い関心を集め、中国各地の新聞紙やウエブニュースなどで注目の話題となっている。

成都市の地元紙「成都晩報」によると、1月5日、四川大学華西医院第4付属病院に、20代の男性患者が訪れた。髪の毛が全部ぬけ、全身に痛みを感じ、強い脱力感を感じているという。診断の結果、この男性の体内から、正常値の一万倍となる金属タリウムが検出された。男性は浙江省某投資会社の社長Yさんで、数千万人民元(日本円数億万)以上の資産家。Yさんによると、昨年末から、力が出なくなり、手足が痺れる、指先が激痛を感じるなどの症状が現れた。各病院を転々と変わり、最後に華西医院第4付属病院に診察に来たという。

また、同病院にはもう一人のタリウム中毒の患者がいるという。医療関係者によると、患者は50歳代で、湖南省のある電子器材工場の責任者であり、個人資産は1千万元以上。尿からは通常値の数百倍のタリウムが検出されたという。

タリウム(Thallium)は重金属の一種で、特に強い毒性を持ち、摂取すると神経障害を起こす。現地の警察当局は、両案件とも何者かに毒をもられたと断定し、捜査を進めているという。

専門家によると、中国の経済発展の中、貧富の格差拡大が日増しに深刻化しており、その格差は年収にして100倍も違うという。富裕階層と貧困階層の対立も顕著となり、富裕層に対する恨みから生じた犯罪も増えているという。

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