【大紀元日本1月20日】ビルマ軍事政権からアウンサン・スーチー女史を奪還し、ビルマの民主化を目指す「在日ビルマ市民労働組合」が17日午後、東京麻布の中国大使館前で、ビルマ一般大衆の怒りを代弁して抗議デモを行った。同組合の関係者からは、12日の米提案に対する国連決議に「なぜ、中露は、ビルマの軍事政権を支援するのか。理解に苦しむ」など次々と批判・譴責の声が相次いだ。
同組合の書記長・ミンスイさん、事務局長・タンスイさんらからは、「アウンサン・スーチー女史をビルマ民衆の手に返したい。ビルマの民主化を進めたい」「頼りになるのは、現状では英米だけだが…日本政府は、ビルマの問題に無関心だ。力があるのだから、もっと圧力をかけてほしい」など憤懣やる方ないといった様子だ。中国大使館に書簡を出したが、結局は中国国内の人権問題の現状同様「なしの礫」だという。来週明けには、米国のビルマ人団体と連携して在日ロシア大使館前でも抗議デモを行う予定だ。
タンスイさんらが、懸念しているのは、ビルマ国家予算の約70%が軍事面で浪費されている点だ。また、外国人ジャーナリストの活動はもちろんのこと、国内では厳しい報道統制が敷かれ、「北朝鮮より、状態は悪い」と斬り捨てた。病院では薬品が決定的に不足し、こういった国内の状況を反映して、国民200万人がすでに国外に流出した。さらに中央政権は、政権基盤を強化するため、北朝鮮の核技術者を国内に招聘し、核開発を目論んでいる。最近になって、首都をヤンゴンから600km北にあるピンマナに移動したことも、爆弾テロなどを懸念した「防衛本能」の現れだという。
米国の国連大使は12日、国連安保理保障理事会に「ミャンマー軍事政権に対する譴責決議案」を提出、ミャンマー国民民主連盟(NLD)代表のアウンサン・スーチー女史ら民主推進派を拘束状態から解放するよう求めたが、中露の反対で否決された。国連の統計では、ミャンマー国内では民主推進派1,100人がいまだに監禁されている。