【大紀元日本1月26日】中国前国家主席江沢民が政権を握った時代から、上海閥は共産党中央政府に対し影響力を持っていたが、近年、上海市指導者層の腐敗問題の調査が始まってからは、上海市の政治特権は消えつつある。カナダのグローブ・アンド・メール紙はこのほど、「上海市が特殊な地位から転落」と題し、上海市の政治影響力が明らかに弱まっていることを指摘した。
同紙の報道によると、中央政府は上海市に100人以上の調査団を派遣し、高級別荘を改装したホテルを貸し切り駐在させ、4か月以上調査してきたが、いまだに、調査作業が終わる気配はなく、ホテルの従業員の話によれば、このホテルは今後半年以上にわたって使われる予定であるという。
昨年7月、豪商の張栄坤氏は、不法に上海市社会保障局の32億元(約470億円)の資金を利用して、上海市から杭州市までの高速道路の経営権を取得したことにより取調べを受けた後、9月に上海市の陳良宇・党書記は免職されて調査を受けている。さらに数十人の高級官僚がこの事件に関わっている情報もある。
陳良宇は、この十数年中に失脚した最も高層の役人である。中央政府調査団の長期進駐と陳良宇の失脚により、上海市が今まで所有していた特殊な地位はすでに消えたと、上海市民はみている。最高指導者の胡錦涛主席と温家宝首相が、めったに上海に訪れないし、行っても上海での滞在時間が非常に短いことは、中央政府の上海市に対する姿勢を如実に表している。
長年検討してきた上海ディズニーテーマパークの建設は、中央政府の許可がなかなか得られず、ディズニー会社はすでに他の都市で建設用地を探しているという。