イラクの首都バグダッドで27日、2台の自動車爆弾が爆発し、合計で15人が死亡した。爆発があったのは、イスラム教シーア派住民が多く居住する地区。イラクではこのところ、買い物客で混み合う地域を狙った武装勢力による攻撃が相次いでいる。この日の爆発も、果物などを売る市場で週末の買い物客を狙ったものとみられる。
一連の爆発事件でバグダッドでの生活は混迷を深めており、脅威を感じた市民の間では、米国の支援による治安強化も待ち望まれている。
イラクのマリキ首相の事務所によると、ブッシュ米大統領は27日に同首相と電話会談し、治安確保に向けた計画を全面的に支援すると述べた。
ブッシュ米大統領は先に、バグダッドを中心とする2万1500人の米軍増派を表明したが、民主党主導の米議会では激しい反発を買っている。
ワシントンでは、ブッシュ政権に対してイラク駐留部隊の撤退を求める数万人規模の反戦デモが行われ、ベトナム反戦活動家としても知られる女優ジェーン・フォンダさんらが参加した。[バグダッド 27日 ロイター]