中国広東省深セン:日系企業工場突然閉鎖、工員らに7400万円未払い

2007/02/03 更新: 2007/02/03

【大紀元日本2月3日】中国広東省深セン市龍崗区の日系企業「煌星軽工製品廠」は1月31日に、突然工場を閉鎖した。これに対して、工員たちが賠償金を求め、工場付近の道路を遮り、会社側へ抗議した。工員によると、適切な賠償金を支払わなければ、大規模の抗議デモを行うという。

煌星軽工製品廠の工員代表・文さんは、香港「明報」紙の取材に対して、1月31日午後6時終業後、工場の入口に工場閉鎖の告示が突然出されたという。告示では、工員たちに対して、1月分の給料はすでにそれぞれの銀行口座に入金しており、2月2日をもって退職を求めたという。

文氏によると、会社側は給料の延滞こそしなかったが、社会保険基金、賠償金などは一銭も支払っていないと指摘した。文氏は、工員の中で多い人は2~3万元(約30~45万円)、少ない人でも数千元(約数万円)は未給付であり、全社員に対して少なくても400~500万元(約5920万~7400万円)が未給付であると訴えた。

一方、情報を得た龍崗労働局職員は現場へ駆けつけ、工員たちと話し合った。工員代表は当局の回答に対して不満を抱き、2月1日に200人以上の工員が会社の横にある深汕道路を遮り抗議を行った。さらに市政府へ直訴するために、数十人の代表を選出したという。

龍崗区政府はこれに対して、大量の武装警察を抗議現場へ緊急出動させた。警察は、車両に待機していた市政府へ直訴する大部分の工員を強制的に降ろさせたという。工員によると、昨年抗議したのち、企業側が政府に対してすべての工員に対して、社会保険費を給付すると約束したにも拘らず、措置を取らなかったという。現在でも3ヶ月の社会保険費しか支払われていないとし、地方政府は職責を果たしていないと指摘した。

工員たちは、適切な賠償金を支払ってもらえなければ、投獄されても、公平を求めるために大規模の抗議デモを行うと訴えた。

15年前に創業した「煌星軽工製品廠」は日系企業であり、製品の8割がディズニーランド向けの手袋およびキーホルダーである。昨年、ディズニーランド製品の中国工場に関する調査報告で、「工員を搾取する工場」として挙げられ、ディズニーランドグループがメディアに批判されてから、同工場はディズニーランドより契約中止の知らせを受け、経営が苦しくなったという。

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