【大紀元日本2月21日】西安碑林区糧食支局側が関連政策基準に満たない条件で職員らを解雇したとして、解雇された職員ら50数人が、旧正月前の11日と13日に市政府前で横断幕を掲げ集団抗議を行い、国有企業改革における不透明と不公正に対して抗議したという。ラジオ自由アジア放送が伝えた。
職員によると、同糧食支局は98年より体制改革を行い、政策規定を満たない一括補償金で、3度にわたり職員たちを解雇したという。最初は、98年に2千元(約3万800円)に満たない一括補償金で20数人の契約職員を解雇し、次に2003年末から2004年にかけて、年間平均賃金の806元(約1万2400円)に勤務年数をかけて112人の職員を解雇し、さらに2006年には、1612元(約2万5千円)に勤続年数をかけて、300人あまりの職員をリストラしたという。しかし、2006年の条件を強いられた職員らは、未だに提出された条件を受け入れていないという。職員らは、提出された条件は、国家政策規定補償金の半分しかないと主張している。
抗議に参加した職員の張さんは、「我々は市政府に、第24号法令に則ってもらいたい。今回提出された補償金額は法令で明記された金額の半分しかない。我々を再雇用してもらう方法もあるが、雇用ポストは70しかないし、我々(解雇されたもの)は300人以上いる。結局、皆が職を失い、途方にくれている」と嘆いた。
リストラされた見返りに提出された補償金が国家の規定より低いだけではなく、体制改革を行った際に不透明な作業がもっとも職員らの不満を増幅させた。職員によると、職員に対する賠償金額案は組合の通過がなかったし、資産株価に関与する職員代表もいないことから、体制改革方案や株式保有などの不透明さは、上層部における汚職の黒幕がいると考えているという。
別の職員・劉さんは「問題は企業側は何も公表しないことだ。我々は公的文書を見ていないし、少しでも脅されると黙るしかない。結局、わずかな補償金で大多数の職員をリストラすれば、体制改革後には国有株式が残り、在職の管理層にとってメリットがあるのだ」と指摘した。
調査によると、職員らの中には97年以降1銭の賃金も支払わされていないものが2、300人いるという。しかし、上層幹部は毎年加給されており、住宅用の基金、養老保険金および医療保険金が保証されていることがさらに、不公平感を募らせたという。
張さんは、懸命に直訴した結果、政法委幹部が都市の糧食局組合へ同件の調査を依頼した。これに対して、張さんは「組合大会を開く可能性も出てきた。あとは調査結果を待つばかりだ」と語ったが、大陸の組合は本質的に欠陥があるため、職員の利益を最優先するものではないとの悲観的な見方も示した。
一方、劉さんは「この調査は結果がでない可能性が高い。大陸の組合と外国の組合と異なり、党の指導下で完全に政府寄りであることから、国民の味方ではないことは確かだ」と語った。